「LIFE –fluid,invisible,inaudible…」に行ってきた
「LIFE –fluid,invisible,inaudible…」というアート展を観に行ってきた。会場は、初台の東京オペラシティ4Fにある、NTTインターコミュニケーションセンターギャラリー。そもそもこのアート展は今年3月に山口にある山口情報芸術センターで行われていて、それが東京でも観られるようになったのだ。そしてその内容だが、坂本龍一と映像作家の高谷史郎のコラボレートによるインスタレーションだ。
暗い空間に通されると、9個の水槽が天井から吊るされている。その水槽の上からプロジェクターで映像が流されていて、真横からもライトが照らされている。水槽の中では人工的な煙が立ち込めている。この水槽を真下から見ると、さまざまな映像が流れているのがわかるのだ。数字の羅列から無数の線などの抽象映像が中心で、やがて世界地図や戦争の様子といったフィルムがかぶせられる。場内には、映像にリンクするように音楽が流れていて、この音楽はもちろん坂本が担当。映像が一周するまでに、1時間近くかかったと思う。
この空間に通されるとき、係の人に「どのような姿勢でご覧になられても結構です」と言われ、何のことかと思ったのだが、入ってみてそれがわかった。この水槽の映像を観るベストポジションは真下からで、それをある程度の時間見続けようとしたら、寝そべって見るのが一番だったからだ。
ギャラリー内には他にも常設の展示があったので、併せて堪能。お台場にあるメディアージュのようなゲームがいくつかあった。またパソコンのコーナーでは、以前にこのギャラリーで開催されたアートやライヴの模様を楽しむことができて、2005年に坂本が小山田圭吾やスティーヴ・ジャンセンらと一緒にiBookで行ったライヴをストリーミングで少しだけ観た。
「LIFE –fluid,invisible,inaudible…」は、11月4日まで行われています。WEEKLYぴあを持参すると、100円割引してくれます。
関連記事
-
Ryuichi Sakamoto CODA
坂本龍一のドキュメンタリー映画を観た。 311の東日本大震災の現地を訪れる場面から始ま
-
坂本龍一バンドスタイルのライヴへ
YMOという強烈なキャリアがあり、一般的には映画『ラスト・エンペラー』以来世界に名だたる音楽
-
『坂本龍一 本当に聴きたい音を追い求めて』を読んだ
ミュージックマガジンの増刊で、坂本龍一の特集号を読んだ。もちろん坂本の死を受けての編集で、近
-
『坂本龍一トリビュート展 音楽/アート/メディア』に行ってきた
初台のインター・コミュニケーション・センター(ICC)で開催されている、坂本龍一のトリビュー