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サマソニ2022(Summer Sonic)を振り返る (2) –アーティスト編

サマソニ2022(Summer Sonic)

【期待以上によかった】
、ケイシー・マスグレイヴス、リンダ・リンダズ

【期待通りによかった】
、ビーバドゥービー、ストラッツ、milet

【微妙】
ヤングブラッド、セイレム・イリース

観たアーティストは、初日5組、2日目6組で、計11組。ステージ別では、マリンステージ4組、マウンテンステージ4組、ソニックステージ3組という具合。個人的に、はソニックステージに入り浸っていることが多いので、今年はマリンステージにいた方だと思う。

コロナ禍の中、例年よりも日本人アーティストのエントリー多めの中、10組が洋楽アーティストで、日本人で観たのはmiletのみとなった。11組中6組が、女性アーティストだった。今年は、観たいアーティストのバッティングで選択に悩むことはなかった。

セイレム・イリースは、個人的に興味のある音楽性ではないが、もしメディアとのタイアップなどのきっかけがあれば、数年後にはブレイクしているかもしれない。ヤングブラッドは、事前に聴いたアルバムが1枚だけで、ラップ調やアッパーな曲もあるにはあったが、シンガーとしてしっかり歌い伝えようとする姿勢に見えた。なので、フィジカル全開のステージには面食らった。

セイント・ヴィンセント、クーラ・シェイカー、プライマル・スクリームは、これまでに何度か観ているアーティストで、それぞれ変更や更新はあれど、自分たちのロックを伝える姿勢はブレていなかった。ビーバドゥービーはマリンステージのキャパシティをものともせず、ストラッツはバンドのスタイルは完成の域に達していて、もうひと押し(決定打となる曲)があればもっと化けられると思った。

miletは、自分のTシャツを着たファンの目の前にいるのに気づかれなかったという本人談を少し前にテレビで見ていて、その印象が強かった。歌も演奏も、クオリティは高かった。クーラとの共演は、個人的に問題なし。

ケイシー・マスグレイヴスは、サマソニのステージに噛み合うのか不安だったが、ギター3人体制などバンドの演奏力は高く、彼女のヴォーカルも表現力に溢れていた。リンダ・リンダズは、彼女たちのバンド名やその由来、年齢を知ってしまえば、勝手に親近感を覚えてしまうが、それ以上にステージに臨む姿勢がカッコよかった。

さて、ベストはやはりマネスキンだ。イタリア発、バンド名はデンマーク語で「月光」の意、男3女1だがジェンダーレスなビジュアルと、まるで予想だにしない角度からシーンに躍り出た。日本のメディアもかなり積極的に扱ってはいたが、実際に観るまではその音楽性やアーティスト性を掴みかねていた。

音はブルージーでストレートなロックだが、古臭さはなく今現在の音として鳴っている。演奏力も、パフォーマーとしての振る舞いも申し分なし。そして、彼らは4人が4人とも、男性的な力強さと、女性的なしなやかさ・美しさを備え、放っていたのだ。彼らは、まさに今観るべき、いや、今観なくてはならないバンドだった。

サマーソニックに参加された皆さん、おつかれさまでした。

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