ZAZEN BOYS@BETA Q(中野サンプラザ)
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最終更新日:2024/04/29
ZAZEN BOYS ダイナソーJr., ナンバーガール, ニール・ヤング
TESTSETのライヴ終了後、約20分のセットチェンジを経てスタート。ドラムセットやPAをステージ前方中心に集約させて配置し、まるでニール・ヤングかダイナソーjr.のように、広いステージを狭く使っている。
『HIMITSU GIRL'S TOP SECRET』でスタートし、鉄壁のビートが炸裂。数回観ているバンドではあるものの、観るのは2015年ロックインジャパンフェス以来で、実に7年ぶり。ドラム松下は見た目ほとんど変わらず、そして太いビートを叩き出す。白根のプレイの後で見ると、この人はパワータイプのドラマーだなと改めて思ってしまう。
ギターの吉兼は頭髪がごま塩状態で、この人が最も変貌した。がしかし、ストラトキャスターを高い位置に構えて硬質のリフをかき鳴らすさまは、一層冴え渡っている。曲によっては向井がギターを置いてヴォーカルに徹することもあって、この人の存在はなお重要になっている。
先に7年ぶりと書いたが、その間にベースは吉田一郎からMIYAに交代している。ZAZEN3代目ベーシストということになるが、前任ふたりにひけを取らないプレイぶりで、金髪を振り乱し、上体を大きく揺らしながら弾くさまは、存在感がすごい。それでいてバンドから浮くこともなく、しっかりフィットしている。動きは、初代の日向に少し近いかな。
向井は、吉兼ほどではないが、少し老けたかなあという印象。ほぼ1曲毎に「MATSURI STUDIOからやって参りました~」と言い、その都度客は拍手。MCも、ちょいちょい入れてくる。テレキャスターのチューニングを入念にやっていたが、調子が今一つだったのだろうか。
ライヴハウスのイメージが強いZAZENが、ホール会場にフィットするのか少し不安だったが、いつも通りに彼らは蹴散らしていて、そんな心配は不要だった。また、個人的にはアルバム初期2枚のイメージが強かったのだが、今回は初期の曲は絞られていた。長きに渡って活動しキャリアを重ねていれば、当然曲も増える。しかし、彼らの軸はブレてはいない。
ラストの『Asobi』のとき、向井はTESTSETのスタッフにミラーボールの稼動を依頼。ふと頭上を見上げると、確かに天井に設置されていた。TESTSETでは未使用だったので、果たして・・・と思っていたところ、向井が歌い始めるタイミングに合わせて稼動した。こうして、約1時間でライヴは終了。
客電がつかないので、もしやと思っているとアンコール。向井は『KIMOCHI』のイントロを弾きつつ、「ここで誰か出てきてくれないかなあ」と言う。すると、ほとんど間を置かずにLEO今井登場。ステージ向かって右、吉兼の後方にまわり、マイクを受け取って向井とデュエットに。ギブアンドテイクで、先ほどのKIMONOTESTのお返しだ。
近年、向井はナンバーガールとZAZEN BOYSを並行活動させている。個人的にも、去年2回ナンバーガールを観させてもらった。共に稀有なバンドで、その両立ができているというのは、最早奇跡に近い。年齢やキャリアを重ねていくことで、力のかけ具合をうまく配分できるようになったか、あるいはゾーン状態になっているのか。
この日の公演、カメラが設置され撮影されていた。後日どこかで放送されるか、あるいはDVDとしてリリースされるかも。
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