『マトリックス IMAX』を観た
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最終更新日:2022/03/16
マトリックス IMAX, クリストファー・ノーラン, ディストピア
『マトリックス レザレクションズ』公開に合わせ、第1作『マトリックス』imax版が一週間限定で公開された。ビデオやテレビで何度か観ているが、劇場で観たことはなかったので、この試みに乗った。
大手ソフト会社のプログラマー、トーマス・アンダーソン。しかし彼には、ハッカー「ネオ」という裏の顔があった。トーマスは、自分を探しているというモーフィアスやトリニティに、戸惑いつつも合流。そして、自分が暮らしている1999年の世界が仮想現実=マトリックスの世界であることを知る。
現実の時間軸は、2199年頃。世界は暗黒に包まれ、コンピューターが支配していた。人間は、電力供給のために培養されるだけの存在になっていた。人間側のわずかな抵抗勢力のいちグループを率いるモーフィアスは、トーマスのことを救世主と思い込み、ずっと探していた。マトリックスの中でモーフィアスたちを追い詰めるエージェント・スミスらは、コンピューター側のプログラムだ。
久々に観たということもあるが、ストーリーの半分は忘れていた(汗)。特に序盤は、こんなだったっけ?と新鮮な気持ちで観た。思い出したのは、取調室でトーマスの口がふさがれた辺りからだった。トーマスが、マトリックスと現実世界を認識させるまでを、じっくり描いているように感じた(その分地味な時間帯が続いた)。
モーフィアスがスミスに捕らえられ、ネオとトリニティが助けに向かう場面から、俄然ド派手になってきた。ビル1階での激しい銃撃戦で、柱がいとも簡単に砕け散っていて、ビル自体倒壊してもおかしくないだろうとツッコミを入れたくなった。
ビルの屋上で、ネオがイナバウアーばりに上体を反らせて銃弾をかわしたり、スミスとの戦いで空中で互いに銃を突きつけたりする場面は、その後模倣されまくった。公開されたのは1999年だが、世紀の移り変わり、インターネットや携帯電話が普及しはじめた時期でもあった中、この作品がSF映画を一歩前に押し進めた瞬間だと思う。
さてIMAX効果だが、音響面は格段に向上した。前面だけでなく後方や天井からも音が発せられ、爆音にしてシャープという、IMAXの強みが存分に発揮されていた。対して映像面だが、もちろん向上はしているものの、画質の荒さを完全に克服するには至っていなかった。個人的に、過去作のIMAX化で映像的に成功しているのは、クリストファー・ノーラン監督作くらいではないかと思う。
『マトリックス レザレクションズ』は、『レヴォリューションズ』の続編ではなく、この第1作の続編に位置すると聞いている。公開が、楽しみだ。
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