G.I.ジョー(2009年)
NATOが開発した、金属を溶かす科学物質「ナノマイト」が、悪の組織「コブラ」に強奪される。アメリカ政府は、ナノマイト奪還のために国際機密部隊「G.I.ジョー」を送り込むが、コブラはナノマイトをミサイルの弾頭にセットしてパリのエッフェル塔をナノマイトで溶かし、世界を恐怖に陥れる。
もともとはアメリカで人気のあったフィギュアのシリーズで、その実写化になる。見所はやはりド派手なアクションだが、パリでのコブラとG.I.ジョーカーチェイスは、CGの作り込み感ありありだった。後半、北極のコブラの本拠地での攻防がクライマックスとなるが、拠点のスケールが大きすぎて、どれだけ財力があるのかとツッコミを入れたくもなる。
いちおう人間ドラマもある。G.I.ジョーの若きリーダーであるデュークと、コブラの女スパイのバロネスは、かつての恋人同士。しかし、彼女の弟を任務遂行の途中で救えなかったことから、デュークは彼女を避けるようになっていた。実は弟は生き延びていて、それどころかナノマイトを人体に適用する技術を以てコブラコマンダーとして組織の中核を成し、姉のバロネスをコブラに巻き込んでもいた。
本流から少しはずれる人間ドラマもある。日本の拳法の道場の厨房に盗みに入った少年と、彼を捉えようとした門下生の白道着の少年。師匠は彼を許して門下生とし、2人はそれぞれライバルとして腕を磨くが、あるとき白道着の少年は師匠を刺し殺して逃亡。成人した2人、白道着の少年はコブラのストームシャドーに、もうひとりは師匠の死以降語らないことを己に課し、G.I.ジョーのスネークアイズになった。2人は、北極の基地内で雌雄を決する。
キャストは、ワタシにわかったのは、バロネスのシエナ・ミラーと、その弟のジョセフ・ゴードン・レヴィットくらい。主人公のデュークにして、誰?という感じだった。ジョセフは『インセプション』『ダークナイト・ライジング』でブレイクする前だが、結構キーになる役どころだ(というか、なんでこんな役を受けたのか?という感の方が強い)。
ナノマイトのミサイルは処理することに成功するG.I.ジョーだが、その後思いっきり続編を匂わせる終わり方をしている(笑)。
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