アイ・アム・レジェンド(2007年)
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最終更新日:2022/03/16
アイ・アム・レジェンド ディストピア
21世紀のニューヨーク。細菌が蔓延して人類はほぼ絶滅。ただひとり生き残ったネビルは、人間が細菌に感染して変異したゾンビと戦う一方、ゾンビを捕獲しては血清を作るべく実験を繰り返していた。あるとき、ゾンビの罠にはまったネビルは自暴自棄になり、車でゾンビに突入。そのネビルを助けたのが、生き残った女性アナだった。
『オメガマン』を先に観ていたのでその対比だが、まずここでのネビルには妻と子がいて、回想シーンで描かれている。『オメガマン』では黒人女性が現れるまでたったひとりだったが、ここでは愛犬サムと行動を共にしており、それで幾分癒されている。セリフを覚えてしまった映画が、『オメガマン』では『ウッドストック』だったが、ここでは『シュレック』だ。アナと音楽の話になるが、ネビルがボブ・マーリィのことを熱心に話すも、アナは知らないというジェネレーションギャップが生じている。そして、エンディングクレジットに流れているのがボブ・マーリィの曲だった。
『オメガマン』では細菌に感染して変異した種族は彼らなりの意思と主義を掲げているが、ここでのゾンビは人間としての理性を失い凶暴化していて、『バイオハザード』のアンデッドを彷彿とさせる。また、『オメガマン』ではネビルが白人で後に知り合う女性が黒人だが、今回はネビルが黒人で(ウィル・スミス)、アナは白人であり、また2人が恋愛関係にまでは至らない。
共通しているのは、ネビルがマネキンに向かって話しかけるのと、自らの身を犠牲にして血清を守り、人類存続の希望をつないだことだろう。それにしても、空気感染する細菌兵器というのは怖い。逃げるにも逃げようがないし、対抗する手段も科学者や医学者が作る血清くらいしかないと思われるからだ。
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