「ルーヴル美術館の夜-ダ・ヴィンチ没後500年展」を観た
レオナルド・ダ・ヴィンチ没後500年を記念して、フランスのルーヴル美術館では2019年から2020年にかけて、ダ・ヴィンチの企画展が開催された。同館史上最多の来館動員を記録した展示について、閉館後の夜間に撮影をおこない、2人の学芸員が展示物について解説。ドキュメンタリー映画として公開された。
展示物は、キャリアの一角を担う絵画や彫刻について、実物、および対比するように赤外線写真を展示。更には、手紙やデッサンなども展示されていた。完成品だけでなく、ダ・ヴィンチが芸術とどのように向き合い、作品をどのように構築してきたかという過程を、垣間見ることができた。他の名だたる美術館からも作品を借り受けていて、ことダ・ヴィンチに関してはとても珍しいそうだ。
企画展は、美術館内の独立したスペースで別料金で開催されていた。しかし、終盤で常設展示の「モナリザ」を紹介。学芸員によると、ほんとうは企画展に「モナリザ」も加えたかったが、1日1万人の企画展に対し、常設展示の来館者は1日3万人とのことで、移設したくてもできなかったと語っていた。
約1年前の2019年年末、個人的にはじめてパリに旅行し、ルーヴル美術館も訪れた。入館チケットは出発の2か月くらい前に予約したのだが、その時点でダ・ヴィンチ企画展は売り切れていて、残念ながら観ることはできなかった。このドキュメンタリー映画にて、すこしではあるが取り戻した気持ちだ。
てっきり企画展に終始した映画かと思いきや、美術館の外観、ガラス張りのピラミッド(ココが入館口)、サモトラケのニケ、ドラクロワの「民衆を導く自由の女神」など、ワタシが実際に観た光景も、少しではあるが映像として紹介されていた。観ていて、テンションが上がった。特に「モナリザ」周辺の展示物や展示スペースの順路や構造は、そうそうこんなだったと、脳内によみがえってきた。
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