手塚治虫・現代への問いかけ、雑感
2月9日から2月12日まで、4夜連続でBSで放送された『手塚治虫 現代への問いかけ』。第1夜は作品のラストに着目し、第2夜は『鉄腕アトム』、第3夜は『ブラック・ジャック』、第4夜は『火の鳥』と、それぞれにテーマが設けられていた。
『アトム』『火の鳥』『ブラック・ジャック』がピックアップされたのは、原作の素晴らしさもさることながら、アニメ化されていてテレビで紹介しやすいというところもあったと思う。番組のラストでは、毎回著名人に手塚治虫の思い出の作品を紹介してもらうコーナーがあった。第1夜は藤子不二雄Aによる『新宝島』、第2夜は浦沢直樹による『火の鳥・鳳凰編』、第3夜は石田衣良による『奇子(あやこ)』だった。浦沢は、『アトム』の中でも特に人気が高いお話『地上最大のロボット』を、別の視点から描いた『Pluto』を連載中だ。
もちろん、他にも取り上げてほしい作品は多々あるし、また願わくば生誕80年を機会に新たにアニメ化や映画化という動きがあってもいいのかなと思う。個人的には、『アドルフに告ぐ』は実写映画化して海外に輸出しても恥ずかしくない内容だと思うし、公開が予定されている『MW』もひそかに楽しみにしている。石田が挙げた『奇子(あやこ)』も、ドラマ化に充分耐えうる質の高い作品である。
4月からは、『週刊手塚治虫』と題した番組が毎週金曜日に放送されるそうだ。
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