鉄腕アトム
2003年4月7日。故手塚治虫の代表作『鉄腕アトム』の主人公ロボットのアトムが、物語の中で誕生した日だ。
国産初のテレビアニメとして、白黒でアトムの放送が始まったのが、40年前の1963年。ワタシが初めて観たのは、カラー放送のリメイク版。そして昨日からは、原作のストーリーに拘束されない、再リメイク版の放送が始まっている。ワタシが最も気に入っているのは、やはり原作の漫画の方。何年か前に愛蔵版で全巻を買い集め、たびたび読み返している。アトムはいちおうロボットで少年ということになっているが、年齢や男女の性を越え、またロボットでありながら人間の心も持ち合わせた、普遍的な存在のように思える。ストーリーは決して明るい話ばかりではなく、人間のおろかさやその犠牲となって壊れていくロボットの悲しみの方が、印象に残っている。
アトムが生活する未来社会は、ワタシたちが思い描く近未来のイメージとして定着し、アトムはその象徴的存在でもあったように思う。現実に2003年になってみると、確かに携帯電話やインターネットの普及という、20年前にはおよそ想像しえなかった技術の進歩はある。しかし、思ったほどに世の中は大きく近代化されたとは思えない。手塚が何10年も前に未来社会を描いていたことが、如何に驚異的なことかと感じている。
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