*

デヴィッド・ボウイ(David Bowie)『Glastonbury 2000』

公開日: : 最終更新日:2023/02/12 DVD・映像

デヴィッド・ボウイ(David Bowie)『Glastonbury 2000』

が、2000年のグラストンベリー・フェスティバルにヘッドライナーとして出演。そのライブが、CD2枚+DVDで2018年にリリースされた。CDとDVDで収録曲に差はなく、音に集中して聴く場合はCD、映像を楽しみたい場合はDVDを選択できる。以下は、DVDについて書く。

バンドが先にスタンバイして演奏をはじめている中、ボウイがゆっくりと歩いてステージに姿を見せる。これだけで、場内からは歓声が湧く。実はボウイはこのフェスに頻繁に出演しているわけでもなく、1971年以来とのこと。そのボウイのいでたちは、ロングコートをまとい、そしてなんと長髪だ。

スローな『Wild In The Wind』という、やや意外な曲でスタート。以降、キャリアを横断するように新旧取り混ぜて演奏する。しかし、前年にリリースされた当時の新譜『Hours…』からは、1曲も演奏されなかった。個人的には、『Station To Station』からアルバム全6曲中4曲が披露されているのが嬉しい。

バンドは、90年代以降ボウイを支え続けるベースのゲイル・アン・ドロシー、盟友マイク・ガーソンにアール・スリックと、強力な布陣だ。ブックレットには、ボウイがグラストンベリーに望む前2か月くらいの日記が掲載されていて、それによるとアール・スリックは何年も隠遁状態だったとか。そして恐らく、このメンバーの多くが2003年のアルバム『Reality』と翌2004年の来日公演に参加していると思われる。

MCも豊富(CDでも、大半がカットされずにそのまま収録されている)。ボウイはグラストンベリーに何度も出演しているかと思いきや、1971年以来実に29年ぶりの出演なのだとか。ファンがステージに上がってきてもみくちゃになったことなど、当時の思い出を語っていた。

アンコールは代表曲のオンパレードだが、『Let's Dance』は出だしのアレンジを大きく変えてきた。しっとりしたメロディーで、歌詞をよく聞けばそれとわかる。ワンコーラスを経たところでギアが入り、通常のロックモードにシフトした。オーラスは意外な『I'm Afraid Of Americans』で、終了後、ボウイはバンドメンバーと肩を組んで挨拶した。

ボウイがロックフェスティバルに出演した映像は、このほかにフェニックス・フェスティバルやモントルー・ジャズ・フェスティバルで観たことがある。日本のフェスにも、出演してほしかった。

関連記事

デヴィッド・ボウイ(David Bowie)『best of bowie(DVD)』

2002年の秋に、デヴィッド・ボウイのキャリアを総括するベストアルバム及びDVDがリリースさ

記事を読む

デヴィッド・ボウイ(David Bowie)『A Reality Tour(DVD)』

デヴィッド・ボウイの最新、そして最後のツアーの公演を収録したライヴDVDを観た。『Reali

記事を読む

デヴィッド・ボウイ‎『5つの時代』

‎1月10日に亡くなったデヴィッド・ボウイ‎追悼として、先週末にBSで関連番組が放送された。

記事を読む

ビギナーズ(1986年)

1950年代のロンドン。カメラマン志望のコリンは、恋人でデザイナー志望のスゼットとケンカして

記事を読む

デヴィッド・ボウイ(David Bowie)「地球に落ちて来た男」

デヴィッド・ボウイ(David Bowie)「地球に落ちて来た男」(ネタバレあり)

デヴィッド・ボウイが主演し1976年に公開された映画「地球に落ちて来た男」が、全国のミニシア

記事を読む

  • 全て開く | 全て閉じる
PAGE TOP ↑