ゴーストライダー(2007年)
アメリカ国内を廻るサーカスのバイクスタントをしているジョニーは、末期ガンの父を治すことを条件に、悪魔と契約する。しかし、父は治った直後に事故死してしまい、ジョニーは恋人を捨てて姿をくらませる。それから13年後、ジョニーは不死身のバイクスタントとして名を馳せていた。
悪魔の息子ブラックハートが、父を倒すために強大な力の源となる誓約書を探していた。悪魔はジョニーに、契約の解除を条件にブラックハートを倒すことを命令。ジョニーは全身とバイクが炎に包まれ、頭部が骸骨と化したゴーストライダーになる。
マーベルコミックを原作とする、実写映画になる。但し、製作はソニーピクチャーズになり、マーベルスタジオによるマーベル・シネマティック・ユニバースとの関連性はない。また、映像技術的にも、ジョニーおよびバイクと背景とが若干ずれている違和感があり、完成度が高いとは言えない。ただ、炎まみれのゴーストライダーには全く違和感がなく、それなりに制作費はかかっていると思われる。
ゴーストライダーは、夜になり、悪人を目の前にするとジョニーの体から涌き出てくる。前半では、ジョニーに制御はできないものの、善悪の区別はついているらしく、悪人だけを相手に戦う。それは、ジョニーの体を使っているがゆえかなと思う。クライマックスのブラックハートとの戦闘では、何度かジョニーとの間を行ったり来たりしていて、少しは制御ができていることを匂わせる。ジョニーをサポートする、先代のゴーストライダーも登場する。
悪魔が人間界にやってくる理由や目的が、よくわからない。人間に強大な力を与えられるだけの能力はあるのに、自ら手を下すことはない。一方で、息子のブラックハートの方は戦闘が可能だ。自らは動けない何らかの事情があったのだとは思うが、その描写をもっと詳細にしてくれればと思った。
キャストは、ジョニーにニコラス・ケイジ、悪魔にピーター・フォンダ、先代ゴーストライダーにサム・エリオット(「トゥームストーン」でワイアット・アープの兄ヴァージルの役)。個人的に、この時期のニコラス・ケイジ出演作品は結構観ているが(「ナショナル・トレジャー」「ロード・オブ・ウォー」「ワールド・トレード・センター」「ネクスト」「キック・アス」)、本作の出来はそれらに比べると微妙だ。
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