ユリイカ ルー・リード追悼特集
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最終更新日:2023/06/11
Lou Reed アンディ・ウォーホル, ルー・リード, ヴェルヴェッツ
2013年10月27日、日曜の朝に亡くなったルー・リード。文芸雑誌ユリイカが追悼特集号を組んでいて、読んでみた。
寄稿者は、ミュージシャンでは大江慎也、町田康、七尾旅人などの名が見られ、他には作家や文芸評論家など。ルー・リードやジョン・ケイルと親交があり、ルーの死後に夫人のローリー・アンダーソンの前で踊ったダンサーなどによる文章が掲載されていた。
作品は、『Berlin』に対する評価がすこぶる高い。アルバムを貫くトータル性があり、当時冷戦中だった都市を舞台にした、悲しく儚い物語を見事にまとめあげた作品は、ワタシにとってもルーのベストフェイヴァリットアルバムでもある。
この時点でルーはベルリンに行ったことがなかったとか、プロデューサーのボブ・エズリンはルーより7歳年下だったとか、『The Kids』での子供の悲痛な泣き声は、ルーが自分の子供にママは帰らないとうそをついて泣かせたものを録音したとか、いろいろエピソードが披露されていて面白い。
問題作『Metal Machine Music』の録音状況の解説、バイノーラル録音にトライしたルーの心理の考察など、ソロ活動について結構触れられているのがありがたい。
原点である、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドについてももちろん書かれている。アンディ・ウォーホルはバンドに資金と場所を提供しニコをシンガーとして加えること「だけ」を条件にし、音楽的にはほぼ口出ししなかったというのが定説だが、ルーもケイルも、ウォーホルに共鳴するところはあったはずという推測もされている。
追悼特集は、ユリイカだけでなく他のいくつかの雑誌でもされているが、日本でルーの死がここまで騒がれるとは正直思わなかった。今頃という思いと、これらによってルーに関する情報がよりオープンになったという喜びの、2つの思いがある。
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