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フレンチ・コネクション(1971年)

公開日: : 最終更新日:2020/10/13 フレンチ・コネクション

フレンチ・コネクション(1971年)

ニューヨーク市警で「ポパイ」というあだ名のドイル刑事は、腕利きだが捜査は時に強引で、手段を選ばない。あるとき、ナイトクラブで見かけたマフィアの夫婦があやしいと睨み、ポパイは尾行を始める。

やがて、夫婦の夫の方がヘロイン取引に関わっていることがわかり、更にはフランスのマルセイユから大物のアラン・シャルニエがニューヨークに来ていることが判明。ドイルは、シャルニエを追いかける。

70年代の刑事もの映画というと、「ダーティ・ハリー」が思い出される。がしかし、の突出したキャラクターで成り立っていて、特異で模倣されにくい位置づけにあると思う。刑事が容疑者を追いかけるというフォーマットは、本作が元祖になるのではないだろうか。

前半、ピザを食べ、コーヒーのまずさに吹き出しながら尾行するドイル。一見地味だが、見ていて緊張感がある。後半は、ニューヨーク市街地でのカーチェイスが繰り広げられる。一般人に手帳を見せてクルマを借りるというシーケンスを、最初にやったのがこの映画とも言われている。最後は容疑者一味を追い詰め、銃撃戦の末ほとんどを逮捕するのだが、シャルニエには逃げられたことが字幕にてわかるという、意表を突いた幕切れだ。

ドイルを、ジーン・ハックマン。個人的には、「スーパーマン」シリーズのレックス・ルーサーや「クイック&デッド」の腹黒い市長など、悪役のイメージが強い。がしかし、この人のキャリアにおいては、この役こそが代表作だ。体制側ではあるが、アウトロー臭を漂わせている。

同僚刑事のルソーを、ロイ・シャイダー(後に「ジョーズ」で主人公ブロディを演じる人)。なぜかドイルと組んでの捜査というスタイルにはならず、ちょいちょいいなくなる(笑)。いや、ドイルの方が暴走しすぎなのかも。

本作はアカデミー作品賞を受賞し、ジーン・ハックマンはアカデミー主演男優賞を受賞している。結構攻めていて、賞には縁遠い作風にも思えるのだが、当時はかなり評価されたということだろうか。ウィリアム・フリードキンという人が監督なのだが、本作の次にはなんと「エクソシスト」を手がけている。

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