U23D(日本公開2009年)
u2のヴァーティゴツアーのライヴが、2009年に劇場公開されていた。字幕は全くないが、タイトルからもわかる通りこの作品は3D映画で、入場時に3D用メガネを渡され、これをかけて映像を観ることとなった。
映像はさすがに3D効果抜群で、クレジットは浮き上がって見え、U2の4人やアリーナに詰めかけているオーディエンスがスクリーンから飛び出しているように見えた。ラリーのドラムセットは上からのアングルで捉えることが多かったのだが、とてもクリアに見えた。カメラが主に追っていたのは、やはりボノだった。
公演は単一っぽく見え、ボノがMCでグラシャスを連呼していたので、てっきりスペインかと思っていた。のだが、エンディングクレジットを観たり後でネットで調べてみたりして、メキシコ、チリ、ブラジル、アルゼンチンの4カ国の公演から編集されたものだとわかった。ノリが尋常ではなく、合唱が何度となく沸き起こり、と、やはりラテンの血はすごい。
時間が85分であることから、コンサートフルではなく、曲は大幅にカットされていると見ていいだろう。オープニングがいきなり『Vertigo』だったのには、思わずずっこけてしまった(笑)。日本公演とは構成が少し変わっていて、2006年さいたま公演の追体験とはならない部分もあったが、これはこれでまた新鮮だった。『Sunday Bloody Sunday』『Pride』『Where Streets Have No Name』『One』といったところは、やはり圧巻だった。
「Coexist」の文字が入ったハチマキをボノが締めたり、世界人権宣言が読み上げられたり、と、メッセージ性も如何なく発揮されている。ライヴは『With Or Without You』で締めくくられた格好になってエンディングクレジットになり、そのバックに『Yahweh』が流れるのだが、時折ステージに切り替わっていたので、これも実際にどこかで演奏されたのだろう。
上映中、意図的に3Dメガネを外して観てみたのだが、画像がブレたようになっていて、コレを肉眼で観るのはあまり意味がなく、やはり3D仕様だと思った。DVD化もされるだろうが、そのときは通常に戻すんだろうな、きっと(しかし、2019年現在で未DVD化)。
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