魂の歌を求めて Walk On: The Spiritual Journey Of U2
u2のヒストリー本を読んだ。邦題は「魂の歌を求めて」と付与されている。著者はU2の4人と同じくアイルランド人で、牧師でありながら音楽への造詣も深く、BBCラジオで番組を持っている人だそうだ。
内容だが、U2の作品やツアー、イベントなどを区切りとして章が分けられていて、そのときそのときのメンバーの活動や発言をピックアップしている。章の終わりには、その章で取り上げられたU2の曲の歌詞が掲載され、また登場した関連アーティストや作品などが紹介される。
この本の特徴は、音楽と同じくらい宗教に重きを置いていることだ。たとえば、ボノは父がカトリック、母がプロテスタントという家庭環境だったこと。ボノは、デビュー当初はアイルランドの宗教団体の雑誌によくコメントを出していたが、事実が歪めて伝えられることが少なくなく、やがて音楽誌にコメントを出す方が自分の意図が伝わりやすいと感じたこと。聖書から引用されたと思われる歌詞が結構あること。・・・などが描かれている。
こうした宗教面から書くことができるのも、著者自身が牧師であるという背景があるからだろう。宗教に携わっている人というとどうも堅苦しいイメージがあるが、そういう人がロックについて語れるってなんだかいいなと思ってしまった。
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