ミリオンダラー・ホテル（2000年）

ロサンゼルスにあるミリオンダラー・ホテルには、クセのある人ばかりが住み着いていた。ある日住人のひとりが自殺するが、その死を疑う富豪の父親が、FBI捜査官をホテルに送り込む。死んだ住人の友人だった知的障害の男トム・トム（映画はこの男の視点で進む）は、捜査が進む中で恋焦がれていた女性エロイーズと徐々に親しくなっていく。

トム・トムはジェレミー・デイヴィスという人、エロイーズはミラ・ジョヴォヴィッチ、捜査官はメル・ギブソンが、それぞれ演じている。ミラにとっては、『フィフス・エレメント』『ジャンヌ・ダルク』を経て、女優としてぐんぐん伸びてきた頃だ。監督はヴィム・ヴェンダースだ。

ボノが長年温めていた原案を元に制作され、サントラにはu2の新曲やボノ名義の新曲もあり、ミラが歌うルー・リード『Satellite Of Love』のカヴァーも。劇中では、トム・トムやエロイーズが街中を歩いたり走ったりというシーンが合間合間に挿入されていて、そこではセリフも効果音もなく、サントラの曲がBGMとして流れているというイメージ重視の場面になっている。

ミリオンダラー・ホテルはロサンゼルスに実在したホテルであり、U2が『Where The Streets Have No Name』のPVを撮影した地だ。