椎名林檎『座禅エクスタシー』(DVD)
椎名林檎のライヴDVD『座禅エクスタシー』を観た。2000年7月に福岡の嘉穂劇場で行われたライヴで、それが8年の歳月を経て2008年9月にリリースされていた。
当時彼女は虐待グリコーゲンというバンドをバックに従えてライヴをしていたのだが、ここではまずターンテーブルを操作するマニピュレーターがいて、その人のSEを経て『積木遊び』でスタート。椎名林檎を含むメンバー全員が浴衣姿で、和の劇場に和の装いに、それでいてテクノロジーも適度に添えている。
セットリストは、非常に興味深い。この時点で彼女は2枚のアルバムをリリースしていたのだが、そこからに留まることなく、ともさかりえに提供した『少女ロボット』『日本に生まれて』をセルフカヴァーし、また来生たかおの『マイラグジュアリーナイト』やシンディ・ローパーの『アンコンディショナル・ラヴ』といったカヴァー曲も披露。彼女のカヴァーはまずセレクトのセンスがいいのと、それをまるで自分の曲のように歌い上げてしまう圧倒的な存在感がある。
東京事変のメンバーとしても林檎を支えたベースの亀田は、若々しくそして頭部は見事にツルツルで中心部をツンツンにしたモヒカンだ。キーボードの皆川はまんまスキンヘッド、ドラムの村石はかなりアグレッシブなプレイを見せている。そしてギターの弥吉は、長髪でほとんど表情が伺えない。この年の暮れ近くに林檎は結婚と懐妊を表明するが、その相手が弥吉だった。そういう事実を知った上でこのライヴを観ているので、なんだか不思議な感じだ。
椎名林檎は、その後のライヴではヘアピースを被ってステージに立つのがほとんどだが、このときは地毛だったように見える。ショートヘアの浴衣姿には、ただならぬ色気が漂っている。ワタシはこの公演の少し前に行われていたツアー「下剋上エクスタシー」の公演を観に行っていて、そのときは限界ギリギリ感が強くて観ている方の心が締め付けられる思いがしたのだが、ここでの彼女はどこか吹っ切れたような表情をしているように見えた。
ライヴの後におまけ映像があって、リハーサルの様子や会場の外などを捉えていた。リハのときの林檎は、ラフな格好でリラックスした表情だった。入場待ちをする客の列もちらっと映っていた。この公演、客は赤い服の着用を言い渡されていた。
どうやら演奏はフル収録ではないらしく、カットされた曲もあるようだ。それだけが残念と言えば残念だが、とはいえこの映像が闇に葬り去られることなくこうして日の目を見ていることを、とても嬉しく思っている。
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