「Pen+ マーベル最新案内」を読んだ
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最終更新日:2022/01/10
トピック スパイダーマン, ベネディクト・カンバーバッチ, マーベル
penという、ファッションやアート、音楽などのカルチャーをテーマとする雑誌があって、その増刊でマーベル作品を特集した号が、去年1月に出版されていた。
長年マーベル・コミックの編集に携わり、現在は名誉会長のスタン・リー(現在95歳!)のインタビューと半生の紹介が、巻頭の特集だ。続いて各ヒーローの原作での描かれ方の紹介を経て、いよいよ映画のマーベル・シネマティック・ユニバースへ。ここの充実度が素晴らしい。
『アベンジャーズ』結成までの年表が面白かった。時系列で最も古いのが、『マイティ・ソー』でのソーの父オーディンの頃の出来事で、それから数世紀を経て第二次世界大戦を舞台にした『キャプテン・アメリカ』へ。この辺りは、なんとなく知っていた。が、『アイアンマン2』『インクレディブル・ハルク』『マイティ・ソー』が時間軸的にほぼ同時並行で起こっていて、それが一週間足らずという限られた期間だったのにはびっくりした。
一連の映像作品をすべて紹介しつつ、この時点ではまだ公開前の作品群にまで触れているのはすごい。更には、これから公開予定の『アントマン&ワスプ』『アベンジャーズ4』までもだ。6つのインフィニティ・ストーンについての解説もあって、「インフィニティ・ウォー」を観た後では読んでよくわかるが、果たして去年の1月に読んでいたらピンと来ていただろうか。
スピンオフのドラマまでフォローしているのも嬉しい。「エージェント・オブ・シールド」「エージェント・カーター」は個人的に観ているのだが、特に『シールド』の、ネタバレをうまく避けた解説やメンバーのショットには読んでいてニヤニヤしてしまう。また、ネットフリックスにもスピンオフドラマがあることを、コレを読んではじめて知った。
マーベル特集ということで、かつてはソニー・ピクチャーズ傘下だったスパイダーマンや、フォックス傘下のX-メンシリーズなど、他のヒーローについても言及している。マーベル・コミック出版に携わる人たちのコメントも、なかなか興味深い。
去年1月というと、『ドクター・ストレンジ』の公開を間近に控えていたので、ベネディクト・カンバーバッチのインタビューをはじめこの作品がフィーチャーされているのは、ある意味当然。だが、1年以上経った今読んでも、マーベル作品全体について知るのには充分と言える内容だ。
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