スター・ウォーズ エピソード8 最後のジェダイ(2回目、IMAX3D、ネタバレあり)
12月の公開開始時にはimaxは2Dしかなかったことから、TCX/アトモスの劇場で鑑賞。しかし、なんと年末の12月28日からIMAX3D版が公開されていることを年の瀬になってから知り、正月に観に行ってきた。
好みの問題もあるとは思うが、画質を追求するならやはりIMAX3Dに限る。スター・ウォーズの場合、宇宙空間の奥行きの深さや戦艦や戦闘機での攻防など、視覚的な迫力と臨場感が倍増される。準備が間に合わなかったのだろうか、なぜ12月の公開時からIMAX3Dを提供できなかったのだろう。
短期間に2回観るということで、自分の中で飽きがきてダレてしまうのではという不安もあったが、杞憂だった。ストーリーの大枠が頭の中にあるからこそ、1回目では気づかなかったシーンがわかったり、エピソード9ではこうなるのではという深読みができたりする。エンドロールの最初の方で、この映画を(レイアを演じ2016年年末に亡くなった)キャリー・フィッシャーに捧ぐという英文が出るのだが、彼女のことを「Our Princess」と形容していることに、泣けてくる。
今回の3部作は、レイやフィン、ポー、カイロ・レンなどの次世代の物語だと思っていて、前の3部作のキャラクターたちは徐々に舞台から降りていくべきと思っていた。エピソード7ではハン・ソロが去り、そして今回はルークの番だ。「最後のジェダイ」という副題から、ルークは運命の瞬間を迎えるのだろうという予想は、観る前からできた。
前半こそ煮え切らないルークだったが、終盤で赤い塩の惑星でファーストオーダーに追い詰められ、反乱軍万策尽きたか、という空気が漂ったときに登場。たったひとりでたち向かい、乱打される砲撃にもびくともせず、カイロ・レンとの一騎打ちに持ち込む。しかし、レンが一方的に攻めるのを交わすだけで、自らは攻めることはしない。そして、自分は最後のジェダイではないと言い放つ。
砲撃もきかず、レンのライトセーバーも通じない。それもそのはずで、ルークの実体はジェダイの寺院にいたままで、レンと対峙していたのは分身だったからだ。レイとレンが物理的な距離を超えて意思を通わせていたが、ルークはレベルの違いを見せつけた。この術は、ヨーダもベイダーも到達しえなかった、究極奥義ではないか。ただしその代償は大きく、ルークの肉体は消え、ヨーダやかつてのオビ・ワンのような精神のみの存在になってしまう。
ルークがファーストオーダーを食い止める間、わずかばかりの反乱軍は地下基地からの脱出を模索。しかし、行き着いた先は岩で覆われ、動物ならすき間から出られるが、人間が通り抜けるのは到底困難。とそこへ、ミレニアム・ファルコンで待ち受け、降り立ったレイが、フォースで岩を浮かせて皆を救い出す。エピソード7でのカイロ・レンとの対決といい、逆境になればなるほど、レイは力を発揮する。ハン・ソロ、ルーク、レイアの薫陶を受けたレイは、血統こそ否定されたが、今シリーズの主人公にふさわしい。
エピソード7から8はほぼ時間差がなく直結していたが、エピソード8から9は時間を経過させるかもしれない。ポーは戦闘機乗りから艦隊の司令官になっているかもしれない。カイロ・レンはファーストオーダーの最高指導者として君臨し、それこそかつてのダース・ベイダーのようになっているかもしれない。レイは、ますますフォースに磨きがかかっているかもしれない。そしてだ。ジェダイの資質を持つ者たちが、新たに台頭してくるかもしれない。ラストで、カジノの惑星でフィンたちに救われた少年のひとりが反乱軍の指輪をしていて、そして彼は箒を手で掴んだのではなく、手に引き寄せていたのだ。
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