エイリアン3(1992年)
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最終更新日:2021/03/22
エイリアン ジェームズ・キャメロン, デヴィッド・フィンチャー
前作『2』のラストでエイリアンをエアロックで宇宙に放出し、宇宙船で脱出したリプリー。しかし、たどり着いたのは囚人と看守しかいない刑務所の惑星だった。一緒に脱出したヒックスとニュートは死んでいて、更に船内には酸で溶けた痕跡があった。
実は船内にエイリアンの卵があって、孵化したエイリアンは、囚人たちを次々に殺していく。最初はリプリーの話を信じもしなかった囚人たちだが、やがて武器もない中で対決する計画を立てる。一方、エイリアンの存在を知ったウェイランド社は、軍事兵器として利用すべく、捕獲部隊を送り込む。
シリーズ3作目にして(当時の)完結編となった作品。今回のエイリアンは一匹だけで、伝わってくる恐怖感は1作目に近い。リプリーが坊主になったり、医師の男と関係を持ってしまったりという、前2作にはなかった新機軸もあるが、作品の完成度はそれらに劣ると言わざるをえない。ただその代わり、ラストは衝撃的で、そして切ない。
胎内に、エイリアンが寄生していることを自覚するリプリー。リプリーを追い詰める捕獲部隊のリーダーは、2のアンドロイドだったビショップのオリジナルだった。リプリーは溶鉱炉に飛び込むが、そこで腹部からチェストバスターが現れる。リプリーはその体を押さえつけて、溶鉱炉に飲み込まれていった。エイリアンとの対決や冷凍睡眠を経て、通常の人より生き永らえた主人公が、エイリアンを道連れにした自らの死によって、幕を引いたのだ。
監督はデヴィッド・フィンチャー。もともとは音楽PVの監督などをこなしていて、劇場公開長編映画は本作が初となる。デビューにしてはよく作った方かもしれないが、いかんせんリドリー・スコットやジェームズ・キャメロンといった巨匠達が手掛けた前2作と比較される宿命に耐えうる出来ではない。しかし、後の『セブン』『ファイトクラブ』『ソーシャル・ネットワーク』『ドラゴン・タトゥーの女』などに通じる映像の美しさは、ここで既に確認できる。
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