トランスフォーマー(2007年)
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トランスフォーマー
現代。中東カタールの米軍基地にヘリが現れ、ロボットに変形して基地を破壊し、データのハッキングを試みる。その後大統領専用機の機内でもハッキングがされ、国防総省は原因の追究に走る。一方、少年サムは初めてのクルマとして中古のカマロを買うが、あるときパトカーが変形したロボットに襲われる。そのときカマロがロボットに変形して、パトカーロボットを撃退。やがて、宇宙から次々にロボットが飛来。彼らは金属生命体トランスフォーマーの正規軍であり、巨大エネルギー「キューブ」を巡り、既に悪のトランスフォーマーたちが地球に潜伏していることを告げる。
物語は人間側の視点で進み、中盤まではトランスフォーマーたちの存在を明確にせず、極力「作りもの」の要素を抑えた現実世界での出来事のように展開する。終盤は、市街地での正規軍+人間対悪のトランスフォーマーの攻防となる。CGを駆使し、アングルが目まぐるしく入れ替わって臨場感に溢れ、スピーディーでまばたきするのも惜しくなるような展開になる。通信網が遮断され、旧式の通信装置をパソコンにつないでモールス信号で交信するなど、テクノロジーに依存しすぎている現代社会への警告のような意味合いも垣間見ることができる。
もちろん面白かったし楽しめたのだが、途中から観ていて悔しくなってきた。というのは、もともとは日本でもアニメーションとして放送されていて、また日本の玩具メーカーであるタカラトミーがおもちゃとして販売をしてきている。つまりは日本がそのアイディアに大きく関わっていて、なのに結局ハリウッド映画なのである。大人も子供も楽しめるエンターテイメント作品に仕上げられるハリウッドの手腕はさすがと思う一方、なぜこれが日本でできないのか、という気にさせられたのだ。制作費の問題か、日本映画界の体質か、あるいは他にも要因があるのかな。
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