ピクシーズ(Pixies)『Sell Out 2004』
2004年に再結成しワールドツアーを敢行したピクシーズ。その模様を集約したライヴDVDが、『Sell Out 2004』だ。
本編は、フランスのフェスティバルに出演したときの模様を収録。ただし、冒頭の『Bone Machine』だけは世界中のフェスに出演したときの模様を編集したスペシャルな映像で、これ1曲だけでもう気分が盛り上がる。この映像、ノーカットフル収録だと思っていたが、CSのミュージックエアでフルバージョンが放送されたのを観たことがあり、数曲カットされていることがわかった。
カットした理由は、ボーナス映像にある。この年に巡った各地のフェスや単独ライヴを、2、3曲ずつピックアップしてまとめているのだ。こちらは、1曲毎にスタッフと思われる人2人のコメントがあって、それから演奏が始まるという構成になっている。
選ばれたのはコーチェラやT・イン・ザ・パークといった名だたるフェス。再結成一発目のステージがコーチェラだったようで、バンドがステージに立ち、大観衆がどよめき拍手で迎えたその瞬間に、行けるという手応えを感じたようだ。
フランク・ブラックはソロとして来日しているが、ピクシーズの初来日はこの年で、舞台はフジロックだった。『Crackity Jones』『Nimrod's Son/The Holiday Song』の2曲が収録され、観衆の熱狂ぶりが凄まじいことに驚かされる。実は、ワタシもこの日この場にいたことはいたが、ホワイトステージの東京事変とかぶっていたために、ピクシーズは序盤4曲だけしか観ることができなかった。
フジロックについては、ライヴ映像はもとより、日中のグリーンステージの様子やフジのロゴなども捉えている。スタッフは、会場の環境のよさはもとより、東京から苗場へ向かう車中から臨める風景も気に入った様子。山の中のフェスティバルは世界的にも珍しく、グラストンベリーとフジロックくらいではないかとワタシが思ったのは、この映像を観てからだ。
ラストの『Monkey Gone To Heaven』はマルチアングルになっていて、6パターンのアングルで楽しむことができる。ドラムのデイヴィッドの側から、ギターのジョーイの手元、ステージ全景、モッシュするオーディエンスなど、アングルをパチパチ変えながら観て、インタラクティブな体験ができるというわけだ。
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