ピクシーズ(Pixies)『Acoustic Live In Newport』
ピクシーズのライヴDVD『アコースティック・ライヴ・イン・ニューポート』を観た。2005年のニューポート・フォーク・フェスティバルに出演したときの映像だ。
まずニューポート・フォーク・フェスティバルだが、ロックファンにとっては60年代にフォーク系のアーティストの活躍の場として記憶されていることが多いと思う。ボブ・ディランが出演したときのDVDも、リリースされている。しかし60年代後半にはフォークが下火になり、それに伴いこのフェスはいったんなくなってしまった。それが21世紀になって復活し、以降毎年行われているということだ。
ピクシーズはこのフェスの主旨に倣い、全曲をアコースティックで演奏。ブラック・フランシスが、「ピクシーズがアコースティックライヴをやるのは初めてだ」と言った後に、『Bone Machine』で始まった。セットリスト的にはむしろオーソドックスで、ただしかしブラックもジョーイ・サンティアゴもアコギ、キム・ディールもかなり大きめのアコースティックベースで演奏していて、音としては極めてシンプルだ。
MTVアンプラグドにあるような、アコースティック+別アレンジということは特にはなく、アレンジそのものは原曲に忠実。爆音のイメージが強いためか、最初のうちは少し物足りなかったが、徐々に慣れ、面白いと思えるようになってきた。ステージと観客との距離は近く、敷地的にも結構狭いように思われ、野外ではあるがコンパクトな空間で淡々と行われるライヴという印象だ。
特典映像では、フェス出演に臨むためのスタジオでのリハーサル風景、及びアコースティックライヴのゲネプロ的な演奏をホール会場で行っていて、それらの模様が入れ替わり立ち替わりで流された。アコースティックで演奏するということが、バンドにとっては新しい試みであり、それなりにプレッシャーもあったのかな。
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