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ランボー/最後の戦場(2008年)

公開日: : 最終更新日:2025/04/12 ランボー

ランボー/最後の戦場

タイのジャングルで、船の渡し人や蛇取りなどをしながらひっそりと暮らしていたジョン・ランボー。そこへ、アメリカからNGOの一団が訪ねてくる。隣国ミャンマーで、軍事政権が少数民族に対して弾圧と略奪を繰り返しているのを、保護するためだった。

案内役を依頼され、最初は断っていたランボー。しかしメンバーでただひとりの女性サラの熱意を受け、船で一団を送り届ける。数日後、彼らはミャンマー軍に捕らえられ、救出のため傭兵軍が派遣されてくる。ランボーは、彼らに同行する。

前作『ランボー3/怒りのアフガン』から、実に20年を経ての続編になる。が、低迷期を打開するため人気シリーズ・人気キャラクターを引っ張り出したかと邪推もした。がしかし、本作の2年前に『ロッキー・ザ・ファイナル』で既に人気も評価も回復していたので、勢いを持続させたかったとも見て取れる。

劇中でのランボーは年を重ねていることもあるのか、生身の肉体を行使したアクションは前3作ほどでもない。しかし、銃器を自在に使いこなすさまは相変わらず冴えていて、何より鋭い眼光は衰えていない。半ば隠遁生活を送っていても、緩んだり無気力になったりはしていない。さすがの役作りだ。

原題はシンプルに『Rambo』で、ぱっと見4作目でこのタイトル?と思わされる。ただ、1作目は小説の原作に沿い『First Blood』となっていたこともあり、つけそびれていたのかもしれない(日本では1作目を『ランボー』の邦題にしていてヒットしたので、2作目以降世界共通で名前を前面に出すようになったという説もある)。

ロッキー』をはじめ、作品によっては監督もこなすスタローンだが、このシリーズでは過去3作の監督を人に任せていた。そして、4作目にしてはじめて自身で監督を兼任。そのことと関係しているのかいないのか、殺害シーンはかなり生々しく残虐で、シリーズ初のR指定作品になっている。よりリアリティを追求した結果だろうか。

序盤のサラとの会話の中で、父が恐らく生存していることをランボーは明かす。ラストは、父の表札がある農場を訪れるところからエンドロールになる。

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