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ねらわれた学園(1981年)

ねらわれた学園(1981年)

高校生の三田村由香は、自分に特殊な能力があることに気づく。クルマに轢かれそうになった子供を助け、剣道の大会で劣勢だった同級生の関耕児が勝つことを願うと、それが現実になる。やがて白髪の男が由香に近づき、共に地球を支配することを持ちかける。

由香のクラスに、高見沢みちるが転校してくる。高見沢は生徒会長になると、学級委員に校内パトロールを指示し、規律を破った生徒を連行し、「英光塾」へと連れていく。由香は生徒たちを連れ戻すため英光塾に乗り込むが、白髪の男が待ち構えていた。

何度か実写化やアニメ化されている作品だが、ワタシが観たことがあるのは1981年劇場版のみだ。由香がで、として彼女を前面に出していた頃だ。白髪の男が峰岸徹、剣道部顧問が三浦浩一、酒屋を営む関の父親にハナ肇、酒屋の店員に鈴木ヒロミツ、ガリ勉の同級生が手塚真、と、脇を固める顔ぶれはかなり豪華だ。

更には、看護師に檀ふみ、酒屋の客の主婦に大山のぶ代、同級生のひとりに中川勝彦、そして校長がなんと原作者の眉村卓とのこと。中川と眉村以外は、観てすぐわかった。

主題歌『守ってあげたい』は、松任谷由実。個人的に、荒井由実よりも先にこの曲で彼女を知った。監督は大林宣彦で、本作は後の尾道3部作をはじめとする、少女を主人公に据えた路線の原形的な位置づけにあるようだ。

薬師丸ひろ子ありきのSF作品だが、通学経路が新宿西口方面だったり、部活動の新入生歓迎がなぜかジカルになっていたりと、改めて観るといろいろ懐かしい。(先日閉館した)アルタの前を由香が通り過ぎる際、オーロラビジョンに映っていたのが浅野温子だったのには驚いた。

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