ニュー・オーダー(New Order)@有明アリーナ
公開日:
:
最終更新日:2025/02/28
New Order サマソニ, ジョイ・ディヴィジョン, ニュー・オーダー
スタンド席狙いでS席のチケットを取ったが、アリーナAブロックの左端だった。ステージに近いのはいいが、角度がキツい(笑)。
電気グルーヴを経て、19時45分過ぎにニュー・オーダーがスタート。バックドロップのスクリーンに4~50年くらい前と思われる映像が数分流れた後、メンバーが入場。オープニングは、ジョイ・ディヴィジョンの『Transmission』、そして『Crystal』だ。
バックには、MVや曲にシンクロさせた映像などが流れ、両サイドのスクリーンではステージ上の5人をスイッチングで捉える。フロントマンであるバーナード・サムナーの比率が高いのは、当然か。
メンバー配置は、中央にバーナード、向かって右にキーボードのジリアン・ギルバート、後方中央にドラムのスティーヴン・モリス。フィル・カニンガムはバーナードの左に、トム・チャップマンはバーナードとジリアンの間に陣取っていた。
『Ceremony』ではジリアンもギターを弾き、3人ギター体制に。しかし、リードはジリアン、バーナードはキメのリフ、フィルはリズムとなっていて、意外だった。スティーヴンが叩き出すビートは重く、手数も多い。ジリアンは、キーボードのほかラップトップも駆使していたと思う。トムは今回頻繁に前方に足を進めながら弾いていて、存在感が前回来日時より大幅に増している。
セットリストはキャリア横断的になっていて、大半のアルバムから最低1曲はピックアップされている。そして、そのセレクトはなかなかディープなところを行っていて、意外だがもちろん嬉しいに決まっている。
『Krafty』は日本語歌詞版があるのだが、ここではまずワンコーラスを日本語で歌い、そして本来の英語歌詞に切り替え。がしかし、後半のサビには日本語を混ぜて歌っていた〜うな気がした。かつてはクイーンやポリスに日本語歌詞の曲があったが、今ならこの曲が筆頭格だろう。
東京でレコーディングセッションして生まれた『State of the Nation』は、先日の大阪公演に続いて披露。『Be a Rebel』は、もっかのところ新曲になる。バーナードは、間奏のときマイクを客席に向けて歓声を上げるよう煽っていた。
今回、アルバムとしては最新(と言っても10年前のリリースだが)の『Music Complete』からは『Plastic』1曲で、キャリア横断型にした割を食った格好に。クオリティは過去作に負けてないと思ったので、少し残念。『True Faith』では摩訶不思議なMVが流れ、しかし映像はリミックスされバージョンアップしていた(それでもやはり謎なMVだが)。
そして、ついに『Blue Monday』が。出だしだけで場内がざわつき、長いイントロで焦らされ(笑)、そしてバーナードはこの間袖の方に捌けていた(笑)。シンセドラムはフィルが担い、終盤のメロディーはバーナードがジリアンのキーボードを弾いて連弾状態になるが、やがて独占していた(笑)。
本編ラストは『Temptation』で、これが『Blue Monday』に劣らず素晴らしかった。ステージ上のミラーボールが光り輝き、ライティングもド派手になった。イントロ部での映像は道路を疾走するアングルの早回しだが、横浜ランドマークタワーや東京タワーが見えた気がする。
アンコールは、『Atmosphere』でバックの映像にイアン・カーティスが何度もフィーチャーされた。そして、『Love Will Tear Us Apart』へ。バーナードはそれまでギブソンSG1本だったが、ここではセミアコに持ち替えていた。バックには、「FOREVER JOY DIVISION」の文字が浮かんだ。2012年サマソニや前回来日時も観ているが、今回も感慨深いものがあった。
セットリスト
Transmission(Joy Division)
Crystal
Ceremony
Age of Consent
Isolation(Joy Division)
Krafty
Your Silent Face
State of the Nation
Be a Rebel
Sub-Culture
Bizarre Love Triangle
Vanishing Point
Plastic
True Faith
Blue Monday
Temptation
アンコール
Atmosphere(Joy Division)
Love Will Tear Us Apart(Joy Division)
ぶっちゃけ、バーナードのヴォーカルは歌が間に合わなかったり声が出てなかったりと、かなりひどかった。ジリアンも全てのパートを弾いてはおらず、サンプリング頼みがありありだった。ほか3人か気を吐いて、なんとかライヴパフォーマンスを成立されていたと思えなくもない。
しかし、だからと言って、それが何だと言うのだ。コロナ禍により、2020年3月と2022年1月の来日公演は実現せず。待ちに待った来日だった。ニュー・オーダーとは、そもそもそういうバンドで、それを受け入れ享受するために、この日この場に足を運んだのだ。
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