ニュー・オーダー(New Order)『Movement – Definitive Edition』
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最終更新日:2025/02/26
New Order ジョイ・ディヴィジョン, ニュー・オーダー
ニュー・オーダーが1981年にリリースした、ファーストアルバム『Movement』。そのディフィニティヴ(決定版)エディションが2019年にリリースされている。2CD、DVD、アナログの豪華盤だ。
まずはCDの方。ディスク1は、オリジナル盤の2015年リマスター版。ディスク2は、デモバージョンや別バージョンなど計18曲を収録。曲によっては音質に難があり、また演奏のクオリティが必ずしも高いとは言えない。のだが、アルバムが出来上がっていく過程を、垣間見ることができる。
DVDは更に貴重だ。1980年から1983年にかけての、ニューヨークやカナダでのライヴ映像、テレビ番組出演時の映像などを多数収録している。画質は必ずしもクリアとは言えないが、鑑賞には耐えうるようリマスターされている。何より、この時期の映像が残っていて、世に出たことが素晴らしい。既にジョイ・ディヴィジョンの曲を一切演らず、ニュー・オーダーの曲だけで勝負を賭けている。
パッケージはアナログサイズで、デザインはバンドと関係の深いピーター・サヴィル。豪華ブックレットには、当時使用していたであろう楽器や機材、ポスター、手帳、ライヴシーンなどの写真が掲載。ライナーノーツは、イアン・カーティスの死で混乱しつつ再出発せんとするバンドの姿が記されている。プロデューサーのマーティン・ハネット、ファクトリーのトニー・ウィルソンの名前も見られる。
この時点では、音楽的にはまだジョイ・ディヴィジョンを引きずっている。リードヴォーカルもバーナード・サムナーに固定されず、ピーター・フックが歌っている曲もある。全員がヴォーカルを試し、結果バーナードに落ち着いた。バーナードは、ギターを弾きながら歌うなんてと、必ずしも乗り気ではなかったようだ。
試行錯誤の真っ只中だが、これが次作『Power,Corruption & Lies(邦題:権力の美学)』とシングル『Blue Monday』でのバンドスタイル確立へとつながっていく。
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