ビョーク(björk : cornucopia)をApple TV+を観た
ビョークがおこなった「コーニュコピア」というテーマのライヴのダイジェスト版が、1月25日からApple TV+で視聴可能になり、観てみた。ダイジェストといいつつ、10分20分ではなく1時間13分あり、これだけでもかなり楽しめる。
2023年9月にポルトガルのリスボンでおこなわれたライヴで、この半年前には来日公演もされていて、ワタシも観に行っていた。美しく、妖しく、一般人の思考を超越したパフォーマンスで、こんな表現ができるのかと驚かされ、魅了されっぱなしだった。もちろんナマの体験に勝るものはないが、このライヴはなんらかの形で記録され保存されるべきと思っていた。
ステージは幻想的なセットが組まれ、簾状の幕で覆われた中でスタート。幕にもビジュアルが描かれ、しかし隙間からはステージ内のパフォーマンスが見えるという具合だ(やがて、幕は引かれてステージはオープンになる)。
ドラムとキーボードがサウンドの屋台骨を担い、7人の女性フルート隊が幻想的な世界観の構築にひと役買っている。観に行ったときはビョークばかり観ていたが、改めて冷静に観てみると、彼女たちの存在感とパフォーマンスへの貢献度がかなり大きいことに気づかされる。
さてビョークだが、白基調のドレスをまとい、異形のマスクを被っている。よって、表情はなかなか伺いにくい。小刻みに体を揺らしながら歌うスタイルはお馴染みで、ステージを自由に動き回っている。曲作りだけでなく、ステージセットやライヴの構成をも含め、すべてが彼女による表現手段なのだろう。
セットリストは、アルバム『Fossora』からの曲を軸としているが、『Hidden Place』『Pagan Poetry』など、以前のツアーでも演奏されてきた曲のときは、少しだけ現実世界に寄ってきてくれた感覚になる。
ライヴの完全版は、将来的に劇場公開されるとのこと。日本で公開されるかは未定だが、ぜひともお願いしたい。
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