浜田省吾『ON THE ROAD 2023 Welcome back to The Rock Show youth in the “JUKEBOX”』(ブルーレイ)
浜田省吾が2023年9月から2024年1月にかけて行ったツアーの映像作品を観た。ワタシが所有しているのは、ボーナス・ディスクのある完全生産限定盤だ。個人的には、11月の横浜アリーナ公演に足を運んでいる。
ライヴ本編は約2時間50分の収録で、これは実際のライヴの尺とほぼ同じだ。MCがカットされないばかりか、1部と2部の合間もそのまま収録。このとき、ステージのバックドロップにはこのために収録されたと思われるスタジオライヴの映像が流されていた。
さいたまスーパーアリーナと有明アリーナの2公演から編集されているとのことだが、さいたま公演をベースにしているように見えた。カメラのスイッチングは、うるさくない程度に切り替わっていた。ステージにはステディカムが数台持ち込まれ、曲により臨場感のある映像か楽しめた。
少年がジュークボックスを操作すると『初恋』が流れ、そしてステージは『愛の世代の前に』でスタート。ツアーバンドの面々はここ数年固定だが、今回はホーンセクションが加わり更に大所帯になっている。
このときのセットリストは、1976年から1986年までの作品を範囲としていた(と、終盤で浜田自ら明かしていた)。『もうひとつの土曜日』『DANCE』『MONEY』は、看板曲であるもののツアーによっては演奏されないこともあった。それらが固め撃ちされたのは、嬉しかった。
そして、第2部の幕開けがなんとセンターステージだった。それまでのアリーナツアーでは、センターステージパフォーマンスはいずれもアンコールでだった。ワタシも横浜では意表を突かれたが、こういうのもアリだと思わされた。アリーナ会場がまるでライヴハウスのような熱気を帯び、そのままメインステージの終盤を経て、2度のアンコールへとショウは続いた。
特典映像では、日替わりで演奏された曲やトークを楽しむことができた。そして完全生産限定盤に同梱されているディスク2は、休憩中に流れたスタジオライヴの完全版だった。浜田、ギター町支、ギター長田、ベース美久月、ドラム小田原の5名で、「Shogo Hamada And J.S.Inspirations」という名義だった。演奏されたのはすべて50〜60年代のカヴァーで、一部はビートルズがカヴァーした曲として馴染みのある曲だった。
浜田は、曲によりカウベルでリズムを刻みながら歌っていた。ほか4人が比較的ラフな格好のところ、小田原がシャツにネクタイ姿でドラムを叩いていたのは印象的だった。5人とも表情を崩すことこそなかったが、とても楽しく演奏しているように見えた。この空間と時間が、うらやましかった。
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