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稲垣理一郎原作・池上遼一作画『トリリオンゲーム』(アニメ版)

公開日: : 最終更新日:2024/12/26 池上遼一

トリリオンゲーム Blu-ray BOX Vol.1

昨年夏に実写ドラマとして放送されていた、『トリリオンゲーム』。最終回終了直後にアニメ化が発表され、それから1年経った今年秋より放送されている。

「人たらし」のハルとPCオタクだがコミュ障のガクは、株式会社トリリオンゲームを起業。資金確保のため、巨大企業ドラゴンバンクの桐姫こと黒龍キリカに接近し、そのネームバリューを利用してベンチャーキャピタルの祁答院と組む。新卒の高橋凛々を社長に据え、AIネットショップで成功を果たす。

ドラマ版では、実写であるがゆえの描写の差し替えがあったが、アニメ版はほぼ原作に忠実に描かれている。60分と30分の枠の違いもあるが、ドラマ版は毎回クライマックスを設けるためかテンポが早かった。アニメ版は、進みは遅く感じるがじっくり描いているように感じる。

原作は稲垣理一郎、作画は池上遼一で、ビッグコミックスペリオールに連載中。池上の作画が(ドラマ化に続き)アニメ化されるのは、今回がはじめてだと思う。2色刷りが基本のマンガと子となり、カラーになるとこういう具合になるのかと、興味深く放送を観ている。制作会社は、池上の繊細な絵を動画にするプレッシャーはないのかなと思ってしまう。

声優陣は若い顔ぶれが揃っている中(単にワタシが知らないだけかも)、桐姫にM・A・O、祁答院に東地宏樹、フラワーショップの女社長に沢海陽子というキャスティングには、ニヤニヤしてしまう。

10月スタートで、年内で(いったんは)終了するのではとも思われたが、タレント事務所編を経て2クール突入が確定。ドラマ版でテレビプロデューサーを演じていたツダケンこと津田健次郎が、アニメ版でも同じ役を演じるのが嬉しい。まだまだ、これからだ。

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