東京事変『総合+Prime Time』
東京事変が2021年にベストをリリース。『総合』はCD2枚組、『Prime Time』はDVD2枚組だ。それぞれ単品販売もされているが、ワタシは発売時に限定セットを入手した。
まずは、CD『総合』。シングルを中心に、ほぼ時系列順に配置されている。ディスク1の冒頭には、新曲『原罪と福音』が追加されている。ディスク2は、これも新曲の『仏だけ徒歩』から始まり、解散後に発表された曲などを経て、再結成後の『永遠の不在証明』で締めくくられている。終末感漂う『今夜はから騒ぎ』から『選ばれざる国民』を連続で聴くのは、なんだか妙な感じだ。
事変は、シングルの観点では『群青日和』で始まり、『空が鳴っている』で解散。その後、再結成。この2枚組では、『スポーツ』の『勝ち戦』からが折り返しになっているのが興味深い。シングルを中心とした選曲は妥当だが、個人的に『電波通信』『雨天決行』、つまり『スポーツ』からの2曲は入れて欲しかった。このアルバムでロック度と緊張感が増加し、ひとつのピークを迎えたと思っていたので。
そして、DVD『Prime Time』だ。『キラーチューン』までは、ソロ時代からつながりのある番場秀一が監督。そして、『閃光少女』以降は児玉裕一が監督を務めている(『赤の同盟』は番場だった)。最初の頃は、椎名林檎と児玉はビジネスパートナーの関係だったはずだが、後にプライベートでもふたりはパートナーになっていて、それを思いながら観ると興味深い。児玉は、やがて事変や林檎のライヴの映像監督も担うようになっている。
こちらもシングル中心だが、レアなセレクトもあって見応えがある。事変のYouTubeチャンネルでは、見られない曲も収録されている。ボーナスコンテンツのうち、2020年7月の配信ライヴのバック映像のみ6曲というのがある。この配信は観たし、2月29日の再結成ライヴも観たが、そのときもこれらの映像は気になっていた。がしかし、どうしてもメンバー中心に観てしまうため、ココでじっくり観られたのは嬉しい。クラフトワークのライヴも、バック映像のみで観られればいいのに。
限定セットには、砂原良徳がリミックスした音源『体/絶体絶命』が、なんとカセットとして同梱されている。マニア心をくすぐるアイテムだが、もったいなくて開封できない(汗)。
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