東京事変『Dynamite in』『Dynamite Out!』
東京事変が2005年の1月から2月にかけて行われたツアー”Dynamite!”から、2枚のDVDがリリースされていた。
【Dynamite in】
ツアーのダイジェスト版。演奏そのものよりも、メンバーのMCやリハーサルでのやりとり、楽屋での出来事、ツアーバスでの移動、食事の様子などが収められている。必ずしも椎名林檎中心ではなく、各メンバーがそれぞれにクローズアップされていることから、やっぱりバンドなんだなあと改めて実感。
【Dynamite Out!】
こちらは、名古屋公演をフル収録。ファーストアルバム『教育』からの曲を軸としつつ、林檎ソロ時代の曲も小出しにしていて(観客のリアクションが一段とよかった)、そして当時は新曲だった『スーパースター』『透明人間』といった曲(現在はセカンド『大人』に収録されている)、ギターのヒラマミキオとの共作が2曲、更には美空ひばりの『車屋さん』のカヴァーなど、となっている。相変わらずバラエティに富んでいるが、それが統一感を失うことはないし、観る側を充分楽しませるものとして機能している。
メンバーはみな、緑を基調とした衣装をまとっていた。それがアンコールになると、ツアーグッズとして売り出してもいるTシャツやジャージなどに着替えていた。このときのツアーではメンバー全員がMCを務めていて、それらもカットされることなく収録。林檎女史のMCは、オーラス前のものが収録されていた(実際にはもっとしゃべっていたはず)。
このツアーの後、ギターとキーボードが交代している。ヒラマはソロ活動に専念するため、キーボードのH是都Mはもともと所属していたジャズインストバンドPe'zに専念するため、それぞれ脱退したのだ。
新メンバーでのお披露目ライヴは、2006年2月19日に武道館、22日に大阪で行われた。また、ファンクラブ向けには先駆けて2005年12月にイベントが行われていた。ワタシはファンクラブイベントにも参加したし、また武道館公演にも行ったのだが、『大人』を聴く限り、メンバーチェンジ前とは別のバンドになったような印象がある。このDVDのときはアットホームな雰囲気があって、音楽的にもポップでソフトな感じだったのだが、メンバー交代後のバンドは若干ストイックになった気がする。
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