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グッドフェローズ(1990年)

グッドフェローズ

ヘンリーはマフィアの世界にあこがれ、12歳のときから街を牛耳るポーリーの元で使い走りを始める。成人したヘンリーは逮捕されるも口を割らず仲間を売らなかったことから、ジミーに認められる。根はいい奴だが気が短くケンカっ早いトミーと、3人でつるむようになる。

結婚し家庭を持つ一方、麻薬の密売で何度も逮捕されるヘンリーは、やがてポーリーから破門される。幹部に任命されたトミーは、過去に幹部を殺してしまったことなどもあり、粛清されてしまう。ジミーとヘンリーとの距離感も、微妙になってくる。

実話を元にした原作の映画化で、ヘンリーやジミー、トミー、ポーリーにはモデルになった人物がいるとのこと。時折凄惨なシーンもあるが、麻薬や強盗などを中心に描かれ、マフィア同士の表立った抗争はない。ポーリーは麻薬を嫌っていたため、ヘンリーを見限った。

監督は、ジミーを、トミーをジョー・ペシ、ヘンリーをレイ・リオッタが演じている。デ・ニーロ=スコセッシの名コンビ作品のひとつになるが、物語はヘンリーの視点から描かれ、ナレーションも大半はヘンリーの語りになっている。

レイ・リオッタは『フィールド・オブ・ドリームス』でシューレス・ジョーを演じた後、本作で若きマフィアを演じている。感情的である一方、クールな面も持ち合わせた役柄をこなしていて、この人にとっての代表作になると思う。本作の少し後には、『不法侵入』で狂気に満ちたストーカーを演じている。

が、運び屋でトミーに殺される端役として出演している。また、ヴィンセント・ギャロがエキストラ出演しているとのことだが、どこに出ていたかはわからなかった。

劇中にオールディーズや、クリーム、デレク・アンド・ザ・ドミノスの曲が流れる。スコセッシらしさを感じる。

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