劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン
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最終更新日:2024/10/26
ヴァイオレット・エヴァーガーデン
ライデンで自動手記人形(ドール)として働くヴァイオレットは、病気の少年ユリスから手紙の代筆依頼を受ける。ユリスは余命わずかで、家族と親友宛に自分の死後に届くよう、彼女に頼んでいた。一方、郵便社社長のホッジンズは、宛先不明の手紙の中にギルベルトの筆跡を見つける。
ギルベルトはヴァイオレットの戦時中の上官で、孤児だった彼女を育て愛していたが、戦争の兵器として使っていたことを負い目に感じていた。生死不明だったが、左目と左腕を失っていたものの、名前を変えてエカルテ島に住んていることがわかる。ヴァイオレットは、ホッジンズと共に島に向かう。
小説を原作とし、本作はテレビシリーズと外伝を経ての完結編になる。今回、ヴァイオレットにとって運命の人ともいうべきギルベルトとの再会をメインテーマにしつつ、複数のプロットが並行している。
上記のほか2つの時間軸を行き来していて、ヴァイオレットとギルベルトが戦っていた戦時中、そして数10年後と思われる未来だ。後者では、デイジーが祖母アンの葬儀の後にクラーラがアンに宛てた50通の手紙を発見。それらは、ヴァイオレットが代筆した手紙だった。デイジーは、ヴァイオレットの足跡をたどることにする。
ヴァイオレットは誰に対しても敬語を使い、ドールとして働くときも完璧に仕事をこなす。感情の起伏は、ほとんどない。がしかし、ギルベルトが生きていると知ると大きく取り乱し、動揺する。島に着くとすぐにでもギルベルトに会いたいと早るが、ホッジンズになだめられてなんとか落ち着く。代筆業ではさまざまな人たちの生きざまを冷静に受け止めていた彼女でも、自身のこととなるとこうも乱れるのかと思わされる(少し安心もする)。
デイジーの時間軸では電話が普及し、手紙は過去の遺物のような位置づけになっている。一方、ヴァイオレットが島にいるときにユリスの容態が急変。親友への手紙をまだ書いていなかったヴァイオレットだが、嵐で海が荒れ、すぐには帰れない。そこで、彼女の同僚が電話を使ってユリスと親友をつなぐ。デイジーは古きものに価値を感じ、ヴァイオレットの時代では手紙の必要性を揺るがしている電話が役に立っている。
一度はヴァイオレットと会うことを拒否したギルベルトだが、ヴァイオレットからの手紙を読み、いつのまにか島に来ていた兄にも後押しされる。しかし、ヴァイオレットを乗せた船は既に出港していて・・・。観る側を、最後までハラハラさせてくれる(笑)。
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