イエス(Yes)『Union Live』
公開日:
:
最終更新日:2024/09/18
Yes
メンバーチェンジの激しいイエスだが、1990年から1991年は、歴代メンバーの大半が揃い8人で活動。そのライヴが、2011年にリリースされている。
メンバーをおさらいすると、当時のイエスからクリス・スクワイア、トレヴァー・ラビン、トニー・ケイ、アラン・ホワイト。ABWHからは、ジョン・アンダーソン、ビル・ブルッフォード、リック・ウェイクマン、スティーヴ・ハウ。ギター、キーボード、ドラムがツインになっている。
8人イエスとして、アルバム『結晶』をリリースしている。がしかし、実際のライヴがどうだっかはさておき、この映像では1曲も演奏が収録されていない。演奏は、『90125』『閃光』という比較的直近の作品から、そして意外やサードアルバムの曲も見受けられる。
ヒットしたこともあり、『90125』からの曲に対する客のリアクションもいい。『Owner Of A Lonely Heart』では、リック・ウェイクマンがハンディのキーボードで客席に突入し、戻ってくるとクリス・スクワイアと向き合ってプレイ。耳打ちで何かを話しかけていて、楽しそうにプレイしていた。
メンバーのソロも多い。スティーヴ・ハウから始まり、トレヴァー・ラビン、クリス・スクワイア、リック・ウェイクマンと続く。クリスのベースソロでは、なんとトリプルネックのベースを駆使していた。クリスが亡くなった事実を知って観ているからかもしれないが、その存在感の大きさに圧倒される。
トニー・ケイやアラン・ホワイトの機材(の数)がノーマルで、リック・ウェイクマンの鍵盤の多さ、ビル・ブルッフォードのシンセドラムの多さは、やはりこのふたり独自のものとわかる。プレイも、後方支援と前面進行とに役割分担されているように見えた。
ラストは『Roundabout』で、スティーヴ・ハウのセミアコによるイントロから始まり、8人全員の力量が注がれる。この間スティーヴ・ハウはエレキギターを使っていて、曲の終盤になるとまたセミアコに持ち替え、演奏を締めくくっていた。MCはジョン・アンダーソンが担っているが、サウンドの要はスティーヴ・ハウが担っていると思った。
このときのツアーでは、1992年2月から3月にかけて来日している。ワタシは友人に誘われ、来日最終の武道館に足を運んだ。ジョン・アンダーソンが『とんぼのめがね』をワンフレーズ歌い、客も巻き込んで合唱した記憶がある。
関連記事
-
ABWH『An Evening of Yes Music Plus』
1988年にイエスを脱退したジョン・アンダーソンが、70年代活動時のメンバーに声をかける。応
-
イエスのドラマー、アラン・ホワイトさん(Alan White)死去
ドラマーのアラン・ホワイトさんが5月26日に亡くなられた。72歳だった。 ホワイトさん
-
クリス・スクワイアさん(Chris Squire)死去
イエスのベーシスト、クリス・スクワイアさんが27日に亡くなられた。67歳だった。クリスさんは
-
イエス(Yes)『Live at Montreux 2003』
2003年のモントルー・ジャズ・フェスティバルにイエスが出演していて、ライヴアルバムやDVD
-
トレヴァー・ホーン(Trevor Horn)25周年記念コンサート『Produced By Trevor Horn: A Concert For Prince Trust』
英国を代表するプロデューサーのひとり、トレヴァー・ホーン。その音楽活動25周年を記念したコン