ザ・キラーズ(The Killers)@フジロック’24
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Fuji Rock Festival'24 キラーズ, グリーン・デイ, フジロック
2009年のキャンセルから15年、フジロック初出演の2004年からは実に20年。個人的にも、観るのはその2004年のレッドマーキー以来だ。時は来た。
予定を5分ほど過ぎたところでステージが暗転し、ついにバンド登場。オープニングは、予想通りの『Somebody Told Me』だ。ブランドンは白ジャケット姿で、ステージ上を常に動き回り、中央に設置された「K」の電飾が施されたキーボードを弾く。パフォーマーとして、堂々たる佇まいだ。
続くは、オーラスでもおかしくない『When You Were Young』が早くも披露。そして、ステージ後方から火花が降り落ちる演出が。ブランドンは、このとき(フジロック出演は)20 年ぶりだよ的なことを言っていた。彼らもフジロックのことを意識していてくれたのが、嬉しかった。
メンバーは、中央にブランドン、向かって左にギターのデイヴィッド、後方中央にドラムのロニー。現在のキラーズは3人で、両サイドのスクリーンでも当然ながら3人が最も多く抜かれていた。向かって右には、『ハリー・ポッター』のハグリッドのような風貌のベース。後方ひな壇は、向かって左にギター、右にはギター&キーボード、そして女性コーラス3名。結構大所帯だ。
中盤で、ブランドンがフロア最前に陣取ったファンが掲げたボードを確認し、ステージに呼び寄せた。ボードには「CAN I DRUM !?」と書かれていたのが、スクリーンにも映った。彼は東京から来たワタルで、ロニーと交代しドラムセットへ。そして、『For Reasons Unknown』へ。
ブランドンとワタルが同じ画角に入った映像が何度もスクリーンに映し出され、時折ロニーがギターを弾くさまも。ブランドンは、このときベースを弾きながら歌っていた。ワタルのドラムだけを捉えたショットが何度も映り、そのたびに場内は湧いた。彼は物怖じせずにプレイし、それがバンドにもフィットしていた。
グリーン・デイのライヴでは客にギターを弾かせるのが恒例だが、どうやらキラーズのライヴでもこれは恒例のようだ。ともすればグダグダになりかねないところ、彼は立派にやり切った。それにしても、フジロックのヘッドライナーのライヴでこういうことが起こるのは、ほぼ前代未聞だと思う。
本編ラストの『All These Things That I've Done』では、ブランドンがメンバーを紹介。そしてアンコールだが、『Human』を経てついに『Mr. Brightside』へ。がしかし、イントロがゆるく、ブランドンの歌もなんか妙で、まさかコレで締める気?と一瞬不安に。しかし、もちろんそんなことはなく、デイヴィッドによるリフが轟き、今度はノーマルなモードで歌い演奏された。
セットリスト
Somebody Told Me
Enterlude
When You Were Young
Jenny Was a Friend of Mine
Smile Like You Mean It
Shot at the Night
Running Towards a Place
Spaceman
boy
For Reasons Unknown(Wataru plays drums)
A Dustland Fairytale
Are You Lonesome Tonight?
Runaways
Read My Mind
Caution
All These Things That I've Done
アンコール
The Man
Human
Mr. Brightside
このライヴには、はじまる前からストーリーがあった。当初エントリーされていたSZAが、5月にキャンセル。代役を立てるには、交渉と興行ビザ取得の関係から海外アーティストでは時期的に難しいのではと思われた。そこへ救世主として現れたのが、キラーズだった。
冒頭に書いた通り、彼らはニューカマーの頃レッドマーキーに出演し、2009年にはオアシスの前にプレイするはずが、キャンセルになっていた。その後の単独来日も、中止や会場変更などが相次ぎ、日本との相性がよくない状態が続いていた。
今夜のライヴは、フジロックにとっても、キラーズにとっても、重要なライヴだった。そしてそれは、見事に成功したのだ。
キラーズ、来てくれてありがとう。
キラーズ、素晴らしいライヴをありがとう。
感謝しかない。
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