ザ・フー「VH1 Rock Honors:The Who」
アメリカの音楽チャンネルVH1で、「Rock Honors」という偉大なアーティストを称える番組がある。2008年3月にフーの回があり、日本でもMTVで放送されたことがあった。
冒頭及び合間に、フーを賛辞する各アーティストのコメントがランダムに流れる。コールドプレイ、スティング、(当時)オアシスのノエル・ギャラガーなど。そして会場にカメラが映り、フォロワーを自認するアーティストたちが、ステージ上でフーの曲を歌い演奏する。
フー・ファイターズが勢いよく蹴散らし、フレーミング・リップスが『Tommy』のメドレーを披露。ウェイン・コインは、例によって巨大バルーンの中に入ってフロアに突入するというパフォーマンスもしたが、正直言って演奏の出来は今ひとつ。また、ジャック・ブラックが映画まんまのユニット「テネイシャスD」としてアコギを弾けば、久々に観た感のあるインキュバスも。ショーン・ペンの紹介によって登場したパール・ジャムは『Love, Reign O'er Me』『The Real Me』と、『Quadrophenia』からの2曲をチョイス。もともとライヴでフーの曲をカヴァーしていることもあり、かなりリアリティがあった。
そして、いよいよフーが登場。レーザー光線が飛び交う演出の中『Baba O'Riley』のイントロが響き、やがてバンドの姿が明らかになって演奏へ。少なくともこの放送上は、フーの演奏に最も時間が費やされていた。フーが若きアーティストからのリスペクトを集めつつも、まだまだ現役として健在であることを知らしめるような格好になったと思う。
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