ザ・ウォーニング(The Warning)@代官山Space Odd
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最終更新日:2024/06/14
The Warning
昨夜の公演に足を運んだ人の書き込みを、ニヤニヤしながら読んでいた。彼女たちの破壊力の凄まじさに、興奮しているさまと熱量が、伝わってきた。それらは偶然ではなく、必然だった。そして、今度はワタシの番だ。
ほぼ定刻に客電が落ち、『404』をSEにしてドラムの次女パウリナ(パウ)とベースの三女アレハンドラ(アレ)が先に登場。ギター&ヴォーカルの長女ダニエラ(ダニ)が最後に姿を見せ、『S!CK』でスタートだ。
3人の立ち位置は、向かって右にダニ、中央奥にパウ、左にアレのトライアングルフォーメーション。3人ともノースリーブで、ダニは膝が破れたジーンズ、アレは太ももに黒地の星が描かれたジーンズ姿だ。ドラムセットに収まっている、パウのいでたちはさすがに見えなかった。
ダニはだいたい半身の状態でギターを弾きながら歌い、曲によっては中央に踊り出してソロを弾いていた。かなり上半身をのけぞらせて弾くこともあり、パワフルでエネルギッシュだった。ギターは、3本を使い分けていた。MCはほとんどダニが担っていて、時折日本語を交えてくれた。
パウは、リズムキープとパワービートの双方をやってのけ、かつほとんどの曲で歌っていたと思う。シンバルの位置が彼女の体格に合わせて低めに設置されていて、かつ、ワタシのポジションがバルコニーから見下ろすアングルだったこともあるが、両手で違うリズムをやっていたのがよく見えた。
アレは3人の中で最も長身で、そのスタイルの良さを生かしたダイナミックなプレイを繰り広げていた。ステージはとても狭かったが、彼女のところは比較的動き回れるスペースがあって、それを最大限に利用していた。音源を聴くときはあまりベースに耳が向くことはなかったが、ココではかなりクリアに聴こえた。
三姉妹の関係性なのか、ダニがバンドのまとめ役かつ牽引役、パウが最もヤンチャ、末っ子のアレはプレイの自由度は高いが表情はクールに見えた。プレイ中は3人ともかなり激しいが、曲間に水分を摂る際にはリラックスして笑顔を見せていた。
セットリストは、現時点での最新作『Error』と、2週間後にリリースを控えている『Keep Me Fed』からを軸に組み立てていた。どの曲も音圧が凄まじく、また、見せ場もダニだけに偏ることがなく、パウもアレも気を吐いていた。
ダニーがメンバー紹介し、本編ラストは『MARTIRIO』で締めた。アンコールは、ステージがスタッフのみの状態でベースのリフだけが響き、少しして袖からアレが弾きながら登場。続いてダニがギターを弾きながら姿を見せ、そしてパウのシャウトから『Narcisista』へ。オーラスの『EVOLVE』の後、3人はフロアを背にしてステージに座り、ドラムセットの側からカメラマンが3人とオーディエンスを写真に撮ってくれた。
セットリスト
Intro 404
S!CK
Z
CHOKE
Qué Más Quieres
Dull Knives (Cut Better)
MORE
MONEY
Burnout
Survive
Automatic Sun
DISCIPLE
ERROR
Hell You Call a Dream
MARTIRIO
アンコール
Narcisista
EVOLVE
代官山Space Oddはキャパシティ350とのことで、とにかく密閉感ありありで、3人のパフォーマンスも、オーディエンスの熱狂ぶりも凄まじかった。個人的には、狭いハコで観られてラッキー、とは、どうしても思えなかった。彼女たちの音は、この国でももっと多くの人に知られ、聴かれるべきだと思うからだ。もし、どちらかのロックフェスにエントリーされれば、ザ・ウォーニングの魅力は直ちに波及することができると思う。
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