続・猿の惑星(1970年)
前作『猿の惑星』の衝撃のラストを再掲しながら、クレジットを被せて始まる。テイラーは奴隷だった人間の女性ノヴァを伴って安住の地を探すが、突如地面が割れるなどの奇異な現象を目の当たりにし、やがてどこへともなく消えてしまう。
一方、テイラーを追うように地球からの宇宙船が不時着。船長は亡くなってしまうが、残るブレントはノヴァと遭遇して行動を共にし、かつてのテイラー同様猿が人間を支配する状況に驚愕する。一方で猿の部族にも急進派とも言えるゴリラの軍人たちが食料の確保のため「禁断の地」に行くことを訴え、実行。いったんは捕われの身となったブレントも、脱走して禁断の地に向かい、核爆弾を神と崇めるミュータントと遭遇し、更にテイラーとの再会を果たす。
今回の主人公は実質的にブレントで、テイラーは最初と最後にだけ登場という構成に。ミュータントはテレパシーを操り幻覚を起こす能力があるにもかかわらず、猿に怯えあっけなく滅び去る。そして、ある意味前作以上に救いのないラストを迎えてしまう。
前作から2年と、あまり間を空けずに続編を作ってはいるが、設定上つじつまが合わないちぐはぐ感はどうしてもある。前作ラストで囚われの身となったはずのコーネリアスとジーラはふつうに生活しているし、劇中の年号も20年くらいずれてしまっているようだ。
本作で完結してもストーリー上問題はなかったが、それではあまりに救いがなさすぎると思われたのか、このあと更に無理くり続編が作られる。
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