猿の惑星(1968年)
アメリカ人宇宙飛行士が乗った宇宙船が、とある惑星に不時着。飛行中に、300年の年月が経っていた。3人の飛行士が目の当たりにしたのは、猿が人間を奴隷とし支配しているさまだった。人間は知能の低い動物として言語を話すこともできず、一方の猿はみな2足歩行しことばを話す。
3人のうちひとりは殺され、1人は脳を手術されて廃人状態に。残るひとりのテイラーは、猿の女性科学者ジーラの研究材料として捕獲されるが、テイラーは文字とことばで自分が知能ある人間であることを示して味方につけ、猿の一族を司る評議会に反発する。
『2001年宇宙の旅』『ミクロの決死圏』と並ぶ、60年代後半を代表するSF映画である。宇宙船の作りこそ時代を感じさせるが、一方で猿の特殊メイクの技術はそれこそ時代を考えると突出して素晴らしく、実際これでアカデミー賞を受賞している。
小説を原作としていて、フランス人の原作者は第二次大戦中に日本軍の捕虜になったことがある。ファンの間ではこのときの体験が元になったとも言われており、つまり猿は日本人がモデルという説がある。そして、映画史に残るであろう衝撃のラストシーンは、わかっていてもやはり観るたびに大きなインパクトを受ける。
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