ヒットラー(テレビ映画)
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最終更新日:2024/04/30
伝記/実話に基づく
2003年にアメリカでテレビ放送されたドラマが、日本でもWOWOWで放送されたことがあった。2部構成で、計3時間半に渡る大作だ。
第1部は「覚醒」。少年時代のヒットラーから、話が始まる。もともと画家志望だったが、やがて第一次大戦に参加。敗戦後にドイツ労働者党に入党し、説得力を帯びた演説からカリスマ性を発揮。やがて党をナチスとし、例のハーケンクロイツを旗に掲げ、またトレードマークの口元に小さなヒゲをたくわえるようになる。ナチスは徐々に政党としての力をつけるが、政府を動かす要人たちを取り込もうとして失敗し、反逆罪で投獄される。
第2部は「台頭」。獄中で自らの、回顧記を執筆(後に『我が闘争』として出版される)。仮釈放後は選挙の度にナチスの勢力を増やし、やがて与党にまで上り詰める。ヒットラーは当時の第二権力者である首相に任命されるが、謀略によって政府を牛耳る存在になり、大統領の死を以って自ら首相職と大統領職を統合する。
ワタシが知っているヒットラーは、第二次大戦の首謀者として戦争を仕掛けてからのことで、つまりは独裁者・権力者として完成してしまった後だ。しかしここでは、ヒットラーの政治家としての知略や交渉術に長けた姿である。また、ヒットラーが心を許した女性は最終的にはエヴァ・ブラウンになるのだが、エヴァとの出会いはストーリーの終盤で、それ以前にも自分に出資してくれた資産家の夫人に心を奪われたり、姪を人形のように扱うといった、ひとりの男性としての葛藤も描かれている。
ヒットラーを演じたのは、ロバート・カーライル。その風貌をヒットラーに似せたのはもちろんだが、迫真の演技は観る側を惹きつける。
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