シンデレラ(2015年)
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ディズニー ケイト・ブランシェット, ケネス・ブラナー, ヘイリー・アトウェル, ヘレナ・ボナム=カーター, マーベル
ある裕福な家庭に生まれたエラは、両親の愛を受けて育つ。しかし母が病気で亡くなってしまい、父はトレメイン夫人と再婚。ふたりの連れ子、アナスタシアとドリゼラを迎え入れ、一緒に暮らし始める。しかし、父が出張先で亡くなってしまうと、トレメインはエラを屋根裏部屋に追いやり、使用人たちを解雇してエラひとりに屋敷の仕事を押しつける。
エラは森の中でキットという青年と出会い、短い会話を交わす中で互いに惹かれ合う。キットは実は国王の息子つまり王子だった。余命わずかな国王に結婚をせがまれたキットは、エラを探すために舞踏会を開くことを考える。エラの屋敷にも招待状が届くが、トレメインはエラのドレスを破いてしまう。悲嘆に暮れるエラの前に現れたのは、実母が話していたフェアリー・ゴッドマザーだった。
17世紀の童話を、ディズニーが実写映画化。ストーリーはぼやっと覚えていた程度だが、大きな脚色はされていないと思われる。劇中、主人公は終始エラと呼ばれ、シンデレラと呼ぶのは義理の姉ふたりとトレメインだけだった。シンデレラとは「灰かぶり姫」の意味で、家事を押しつけられて灰まみれになったエラに彼女たちが名づけたあだ名だった。
フェアリー・ゴッドマザーの魔法により、かぼちゃを馬車に、ネズミたちを白馬に、トカゲを従者に、ガチョウを御者に変身するが、CGのクオリティの高さによりナチュラルになっている。エラのドレスも魔法で鮮やかなブルーになり、キットの城の門から屋敷までの広大な庭園、舞踏会の華やかな賑わいなどは、映像美が冴え渡っている。
キャストは、エラにリリー・ジェームズ、トレメインにケイト・ブランシェット、フェアリー・ゴッドマザーにヘレナ・ボナム=カーター。ケイトは主人公と敵対する役が少なくなく、確かにハマってはいるのだが、本人は嫌にならないのかなと思ってしまう。ヘレナ同じくも敵役が少なくないが、本作では主人公をバックアップする役どころだ。
リリー・ジェームズは最近『アイアンクロー』で観たばかりで、そちらでは主人公のガールフレンドから妻になり、やがて子を生み母にもなる役どころ。本作では、陰湿ないじめにあいながらも母が残したことば「勇気と優しさ」を忘れることなく、歪まずまっすぐに生きる役を演じている。観る側としては、どうしたって彼女を応援したくなる。
エラの実母が、ヘイリー・アトウェルだった。出番が少なくそして金髪だったので、観ていて気付けなかった。時期的には、前年に『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』に出ているのをはじめ、マーベル作品への出演が続いている頃だった。監督は、ケネス・ブラナー。この人は、俳優業と監督業を両立している稀有な存在だ。
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