トリスタンとイゾルデ(2006年)
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最終更新日:2024/04/26
神話・歴史 ジェームズ・フランコ, ヘンリー・カヴィル, マーク・ストロング
グレートブリテン島コーンウォール領が、アイルランドに攻め込まれる。マルク王の甥の戦士トリスタンは戦死したとされ、亡骸は小舟で海に流され、小舟が漂着した先はアイルランドだった。息を吹き返したトリスタンを、王女イゾルデが身分を隠して介抱し、ふたりは愛を深める。
トリスタンはコーンウォールに戻り、アイルランド王が持ちかけた決闘のトーナメントにマルクの代わりに出場。勝ち抜いたトリスタンは、マルクとアイルランド王の娘の結婚により、同盟締結と領地に平和がもたらされることを宣言。がしかし、王女がイゾルデであることをその場で知り、愕然とする。
原作は12世紀にフランスで描かれたとされ、シェイクスピアの『ロミオとジュリエット』で描かれる悲劇のもととされている。トリスタンの名前はアーサー王物語の方で聞いたことがあったが、もともとは単独の話で、後に組み込まれたとのこと。
で、劇中の時間軸はいったいいつ頃なのか。イギリスの歴史がさっぱりなので、観終わった後にいろいろ調べてみた。マルク王が6世紀はじめ頃にコーンウォールを統治していたとされるので、ローマ帝国のグレートブリテン島支配が終わった少し後くらいになるようだ。
敵国同士のトリスタンとイゾルデが愛し合い、更にはトリスタンにとって兄や父のような存在のマルクとイゾルデが結婚した後も、ふたりは密会を重ねてしまう。マルクは何かおかしいと感じつつも、まさかトリスタンが絡んでいるとは思っていなかった。
トリスタンが領民に支持されるのを快く思わないウィクトレッドは、アイルランド王に取り入り、策略によってふたりの密会をマルクに見せつける。そして、アイルランド王は娘を辱められたと口実にし、コーンウォールに攻め込んでくる。トリスタンは致命傷を負いながらもウィクトレッドを倒して策略を明るみに出した後、イゾルデに看取られる。
トリスタンは、ジェームズ・フランコ。サム・ライミ版『スパイダーマン』のハリー・オズボーンや『オズ はじまりの戦い』で観ているが、もっと主役級で出て来ていい人だ。イゾルデはソフィア・マイルスという人で、エル・ファニングに似た綺麗な女性。『アンダーワールド』シリーズに出演しているが、この人ももっと活躍していいと思える。
マルクがルーファス・シーウェルで、ある意味この人こそが上記のふたり以上に映えている。トリスタンとは友情を築き、ふたりの密会を知っても直情的にはならず、トリスタンの死に際には身を引いてイゾルデとふたりきりにさせるなど、器の大きさを感じさせる。
ウィクトレッドはマーク・ストロングで、後に『シャーロック・ホームズ』のブラックウッドや『キック・アス』のダミーコ、『キングスマン』のマーリンなどで活躍。マルクの甥メロートはヘンリー・カヴィルで、DCエクステンデッド・ユニバースのスーパーマン/クラーク・ケントや『コードネームU.N.C.L.E.』、『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』などに出演している。ふたりとも本作では長髪で、後にスキンヘッドになるマーク・ストロングは、観ていて気づけなかった。
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