エルヴィス・コステロ(Elvis Costello & Alan Toussaint)『Hot As A Pistol Keen As A Blade』
公開日:
:
最終更新日:2024/04/09
Elvis Costello エルヴィス・コステロ
エルヴィス・コステロとアラン・トゥーサンが共演した、2006年モントリオール・ジャズ・フェスティバルのDVDを観た。
編成は、コステロがギターとヴォーカル、トゥーサンはピアノ。そして、コステロの現在のバンドであるインポスターズと、ホーンセクションらから成るクレッセント・シティ・ホーンズとなっており、総勢10名を超える大所帯だ。
リードヴォーカルはコステロ7トゥーサン3くらいの割合で、ふたりががっぷり四つに組んだというよりは、トゥーサンが一歩引いてコステロを立てている感じ。もちろん、コステロはトゥーサンに充分に配慮していて、自身の曲のアレンジをトゥーサンに依頼し、そのバージョンで演奏しているとのこと。
ほぼ1曲毎にコステロがMCを入れていて、トゥーサンとの出会いや久々に演奏する曲など、付帯情報をフォローする。ふたりは『Spike』のときに既に共演しているが、今回の発端はハリケーン・カトリーナで、トゥーサンはニューヨークへの避難を余儀なくされた。何度かチャリティー公演で共演するうち、アルバム共作に至ったとのこと。
モントリオールのフェスは、客のリアクションは騒いだり踊り狂ったりというよりは、じっくりと演奏に聴き入る向きが多い。このライヴでも、前半はほとんどの客が着席して演奏を聴いていた。それが後半になると、コステロのエモーショナルなパフォーマンスに場内のボルテージも高くなり、いつの間にか総立ち状態に。さすがはコステロだ。
本編は約2時間。ボーナス映像は、2人のインタビューやメンバー紹介など。『Alison』はイントロにホーンセクションをフィーチャーした独自アレンジで、なぜ本編に入れなかったのかと逆に不思議。
この映像を観るのは購入時以来で、久々になる。トゥーサンは2015年に亡くなっていて、今回はその事実を知った上で観るので、感慨深いものがある。トゥーサンの表情が何度かアップになるときがあって、映像の中でこの人は生き続けていると感じている。
関連記事
-
エルヴィス・コステロ(Elvis Costello)、来日延期か!?
一部ネット上では情報が行き交っているが、来週末に行われる予定だったエルヴィス・コステロの来日
-
エルヴィス・コステロ(Elvis Costello & The Imposters)『Live In Memphis』
エルヴィス・コステロが、2004年にアメリカのメンフィスで行ったライヴのDVDを観た。
-
エルヴィス・コステロ(Elvis Costello & The Broadsky Quartet)『The Juliet Letters(DVD)』
エルヴィス・コステロが、弦楽四重奏団ブロードスキー・カルテットと組んでアルバム『The Ju
-
エルヴィス・コステロ(Elvis Costello & The Imposters)『Return of the Spectacular Spinning Songbook』
エルヴィス・コステロが2011年5月にロサンゼルスで2日間に渡って行われたライヴ、「Retu
-
エルヴィス・コステロ(Elvis Costello & The Imposters)@EX Theater
定刻を5分ほど過ぎたところで客電が落ち、ステージにセッティングされている巨大ルーレットの外枠