魔女の宅急便(1989年)
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最終更新日:2024/03/21
ジブリ
魔女の血を受け継ぐ少女キキは、13歳になると別の街で修行しなければならないというしきたりに従い、黒猫のジジと共に生まれ育った田舎町を旅立つ。海に囲まれた美しい街にたどり着き、「グーチョキパン店」というパン屋に居候し、「魔女の宅急便」を開業する。
キキは、宅急便としての仕事をこなしつつ、パン屋のおかみさんのおソノ、人力飛行機の制作に取り組むメガネの少年トンボ、森の中の小屋で暮らす画家の女性らと触れ合っていく。がしかし、いつのまにかジジのことばがわからなくなっていた。更には箒で空を飛ぶこともできなくなり、自分の魔力が弱まっていることに気づく。
ジブリとしては4作目になり、児童文学を原作とする作品になる。宮崎駿が原作つき作品の監督をしたことに当時は驚いたが、別の人が務めるはずだったのが二転三転して結局宮崎がプロデューサー兼任で引き受けたことを、かなり後になってから知った。
舞台は北欧らしいが、実在する特定の街ではないようだ。時代は、飛行船や白黒テレビなどから、公開時よりも少し前の時期と思われる。魔女の存在は特に異端視されておらず、人間社会にも溶け込んでいる。
終盤、大型飛行船が突風に煽られて暴走をはじめ、ロープを掴んでいたトンボも上空まで吹き飛ばされそうになる。その様子を見たキキは、現場にたまたまいた掃除夫のデッキブラシを借りる。魔法が使えなくなったキキ、しかし、なんとしてもトンボたちを助けたい。飛べ、飛べ、と、観る側もいつのまにか祈るような気持ちになっていたのは、認めざるをえない。
キャストは、キキと画家の少女に高山みなみ、おソノに戸田恵子、トンボに山口勝平。高山みなみは、今は江戸川コナン役が定着して少年役のイメージが強いが、少女役にも違和感はない。当時、声優としては駆け出しだったそうだ。
音楽は久石譲。そして、松任谷由実(正確には荒井由実名義)の『ルージュの伝言』がオープニングテーマに、『やさしさに包まれたなら』がエンディングテーマに、それぞれ起用されている。ユーミンの曲がアニメ映画に使われたのは、当時かなりのインパクトがあった。彼女にとってもチャレンジだったと思われるが、去年観たバラエティ番組で「ジブリありがとうー」と言っていて、満足しているのだと思う。
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