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マダム・ウェブ(ネタバレあり)

マダム・ウェブ(ネタバレあり)

ニューヨークで救命救急士として働くキャシーことカサンドラ・ウェブは、救命作業中の事故をきっかけに数秒から数分先の危険な未来を予知できる能力が覚醒。やがて、地下鉄の列車内に居合わせた3人の少女たちが、黒マスクに全身黒スーツの男に殺される映像が浮かんでくる。

キャシーは当然3人と面識はなく、3人同士も面識はない。しかし、キャシーはこれがこの後起こることと確信し、3人を助ける。黒マスクの男は、かつてペルーでアマゾンのクモの力を得て「スパイダー・ピープル」となったエゼキエル。しかし、同時に呪いもかけられていて、未来で3人の少女に殺される悪夢を見ていたため、先に彼女たちを殺そうとしていた。

作品の一環であり、同時に『ヴェノム』『モービウス』に続く「ソニーズ・・ユニバース」の作品になる。サスペンス/ミステリーとの宣伝文句が先走りしたこともあってか、公開直後は悪評が飛び交った。しかし、個人的には言われているほどひどいとは感じず、マルチバースとしてどこかの世界でのスパイダーマンのあり方だと受け取っている(序盤、少し退屈したのは確かだ)。

キャシーの予知能力は、それを知ることによって未来を変えられ、危機を回避できるという世界観だ。しかし、この能力だけではエゼキエルとは戦うにはあまりにも乏しく、そして少女たちもこの時点ではほとんど無力。クライマックスで、キャシーの第二の覚醒が発動しなんとかエゼキエルを倒すが、引き換えに視力を失ってしまう。

本作のテーマは、母と子だ。母がなぜアマゾンに行ったのかを知ったとき、キャシーの中にも母性のような感情が芽生え、それがエゼキエルと戦う原動力になった。中盤、キャシーが3人に心臓マッサージのやり方を教えるが、クライマックスでキャシーが死にかけた際、3人は交代しながら必死で心臓マッサージを施し、彼女の蘇生に成功。ちょっと感動。エピローグでキャシーは少女たちと共同生活するようになり、3人の母の役割を担っている。

キャストは、キャシーにダコタ・ジョンソンで、個人的に観るのは『サスペリア』以来。3人の少女のひとりが、シドニー・スウィーニー。どこかで聞いた名だと思ったら、『Angry』のMVに出ていた人だった。セクシー全開のMVと本作のおとなしいメガネっ子は、全く結びつかなかった。

エピローグでは、キャシーの同僚ベンの義妹メアリーが、赤ちゃんを出産。劇中では気づかなかったが、後で調べたところ彼らのファミリーネームは「パーカー」だった。ということは、生まれてきた子の名は・・・。

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