ジャパン(Japan)『The Very Best Of(DVD)』
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最終更新日:2024/01/04
Japan/David Sylvian デヴィッド・シルヴィアン, ロンドン
ジャパンは、当初アイドル的な人気を獲得したバンドだったが、アルバムをリリースする毎に音楽的に進化。実働は約4年と長くはなかったが、ピーク時に解散した感がある。映像集を観た。
構成は、7曲のPV集とライヴ映像になる。まず前者だが、サードアルバム『Quiet Life』以降のPVになり、その全てがバンドの演奏シーンを中心にしたものだ。メンバーのルックスを生かしていると思われ、髪の色がやたらとカラフルで、ヴィジュアル系のルーツ的存在かなとも思える。
ライヴ映像は、もともとはVHSでリリースされ、廃盤になっていた『Oil On Canvas』をDVD化したものだ。82年秋の公演で、会場は、ロンドンのハマースミスオデオン。セットリストは、ほぼほぼ『Gentlemen Take Polaroids』『Tin Drum』の後期2作からで構成されている。
画面は全般的に暗く、ぼかしなどの特殊効果などがされていて、更には香港やタイなどのイメージ映像があちこちに挿入されている。アップのショットはデヴィッド・シルヴィアンが中心だが、リードヴォーカルのときはステージ前方中央に陣取るものの、インスト曲などではサイドに移動してキーボードを弾いていた。
ギターのロブ・ディーンは既に脱退していて、土屋昌巳がサポートとして帯同。そして、5人の中でひと際目立っていたのはミック・カーンだ。真紅のスーツ姿で、前後左右にカニ歩きのような細かい足運びをしながら(笑)ベースを弾いていた。実際、土屋のギターよりもこの人のフレットレスベースのリフの方が軸になっているように聴こえた。
カメラアングルはほとんどがステージで、客席はまず映らない。オーディエンスの歓声も、曲間にかろうじて確認できる程度。編集でそうしたのか、それとも実際のライヴがそうだったのかはわからないが、熱狂のライヴというより、バンドとしては、音楽を芸術として昇華させていくのを目指しているように思える。
ラストの『Voices Raised In Welcome,Hands Held In Prayer』は、オリジナルアルバム未収録で、このツアー用に書かれた曲とのことだ。
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