『モネ展(モネ 連作の情景)』に行って来た
上野の森美術館で開催されている、『モネ展』に行って来た。
チケットは完全日時指定で、平日でも時間によっては完売していた。なので朝のいちばん早いオープン時間でチケットを取ったが、10分前に現地に到着すると、既に入場できるようになっていた。
日本国内の美術展は、ほとんどが撮影不可だ。この展示は、最初と最後のブースは撮影可能に。導入部のブースは、モネの代表作『睡蓮』の映像。そして、足元の水たまりを歩くと、床が反応していた。
ブースは5つから成り立っていて、ほぼモネの半生の時系列順になっていた。1840年にパリで生まれたクロード・モネは、20代から絵画を若手画家の登竜門「サロン」に出展。最初のうちは入選したものの、以降は落選が続いた。この頃のモネは、人物画も描いている。
モネは同じ境遇の画家たちと独自に展示会をおこなうようになり、対象も造形から気象へと移行。それまでの絵画は神話や歴史上の人物などを描くのが主流だったが、モネたちは身近な風景を題材にした。非常にざっくりだが、これが「印象派」だ。やがて、モネは特定の題材を複数の季節や時間をかけて描く「連作」に到達する。
展示されている絵画は、ドイツやイギリス、フランス、アメリカ、日本国内など、世界各地の美術館やコレクターから集められた。こうした美術展は開催の1年前から準備を進めていると、以前テレビで観たことがある。1カ所の美術館ではなく、モネの絵画だけを集めるためにあちこちの美術館等と交渉したのは、相当な労力を強いられたと思われる。
館内では図録も見ることができたが、当然ながら書籍で観る絵画と実物とでは、迫力が比較にすらならない。絵画のサイズは大小さまざまで、それを図録で認識するのは難しい。そして、絵のタッチの生々しさは、やはり本物を観てこそ体感しうるからだ。
関連記事
-
「キュビスム展 美の革命」を観に行ってきた
上野の国立西洋美術館で開催されている、「キュビスム展」を観に行って来た。 「キュビスム
-
ブリューゲル「バベルの塔」展に行ってきた
上野の東京都美術館で開催されている、ブリューゲル「バベルの塔」展に行ってきた。 順路は
-
「怖い絵」展を観に行ってきた
上野の森美術館で開催されている、「怖い絵」展を観に行ってきた。ドイツ文学者の中野京子が200
-
メトロポリタン美術館展に行ってきた
国立新美術館で開催されている、「メトロポリタン美術館展」に行ってきた。チケットは完全日時指定
-
国立西洋美術館、常設展も堪能
「キュビスム展」目的で足を運んだ国立西洋美術館だが、常設展も併せて覗いてきた。 この
- PREV
- ロック・フォー・カンボジア
- NEXT
- 十戒(1956年)