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シチズンフォー スノーデンの暴露(2014年)

公開日: : スノーデン

シチズンフォー スノーデンの暴露

映画監督のローラ・ポイトラスに、シチズンフォーと名乗る人物からアメリカ政府による国民へのスパイ行為を告発するとの連絡がある。ローラはジャーナリストのグレン・グリーンウォルドを伴い、指定された香港のホテルへ。通報者は、名をエドワード・スノーデンといった。

スノーデンは、NSA(国家安全保証局)やCIA(中央情報局)で職務につくうち、アメリカ国民だけでなく、世界中の個人情報を監視している事実を知る。スノーデンはグレンに事実を公開するよう伝え、インタビューの数時間後にグレンはメディアに情報を公開。やがて、スノーデン本人も実名顔出しでメディアに登場。アメリカ政府はスノーデンを指名手配し、スノーデンは各国を転々としやがてロシアに行き着く。

当時の報道で、スノーデンの名前程度は聞いていた。具体的に何を暴露したのか、なぜアメリカ政府から追われる身となったのかは、本作をみてはじめてわかった。暴露したスノーデンも凄いが、これをカメラに収めるポイトラス、メディアに出したグレンも凄い。

フィクションではない、実話をそのまま映し出すドキュメンタリーで、こうした作品が制作・公開できたことは快挙だ。一方で、アメリカ政府による強制的な上映中止や差し止めなどの行為がされないのは不思議。映画を制作する側としては、いちおう表現の自由が守られていることになる。

CIAについては、『ジェイソン・ボーン』『ミッション:インポッシブル』『ナイト&デイ』などの映画で描かれている。『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』をはじめとするでも、ジェームズ・ボンドの協力者としてフェリックス・ライターが登場する。それなりに、馴染みはある。

がしかし、NSAという組織は耳慣れない。ワタシが観た映画では、『007 ダイ・アナザー・デイ』でハル・ベリーが演じていたのがNSAエージェントだった。『蜘蛛の巣を払う女』では、リスベットが依頼を受けて核攻撃プログラムを取り戻す相手がNSAだった。

そこで、少し調べてみた。CIAは大統領直轄の独立性の高い組織で、人間によるスパイ活動を主とする。NSAは国防総省管轄で、通信に特化したスパイ活動をしているとのこと。スノーデンは1年契約でNSAに勤務し、その後CIA職員に。退職後は、NSAと契約していたDELLコンピューターに勤務。その後も、CIAに出向するなどしている。こうした経歴より政府に不信感を持ち、やがて暴露に至ったようだ。

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