マネスキン(Måneskin)『Rush!(Are U Coming?)(日本限定盤)』
1月にリリースされたマネスキンの『Rush!』が、なんと11月に再発。来日公演が近いアーティストのアルバムに、何がしかの付加をつけて再発するのはよくあることで、アルバム本編がダブるのにまた買わされる複雑さを覚えることが少なくない。
しかし、今回は少し事情がちがった。タイトルには「(Are U Coming?)」のフレーズが付与され、新たに5曲が追加。それも、末尾にではなく冒頭への追加だ。全23曲のヴォリュームになり、特に前半はアルバムの印象がかなり変わってしまった。ライヴ映像がブルーレイとして追加されていることもあるが、アルバムのあり方に手が加えられたことを知り、入手した。
冒頭の『Honey (Are U Coming?)』から、バンドとしてより一層幹が太くなったというか、1年前からは大きく成長している感触がある。もともとダミアーノのヴォーカルと3人の演奏のコンビネーションが絶妙だが、更にコーラスも加わり、バンドはいよいよ鉄壁になりつつある。続く『Valentine』は、スローながら大作の風格があり、なおかつ4分弱に収めているのが素晴らしい。
表ジャケットは、寝そべった女性の上を4人がジャンプしているショットで、つまりは先の『Rush!』とは真逆になっている。ダミアーノが坊主になっているので、今年中に新たに撮影されたのだろう。ブックレットを見ると、ソファーに腰掛ける4人に被さるように裸体の女性が寝そべっていて、この女性がジャケットのスカート姿の女性かなと思う。
がしかし、最後の方ではヴィクトリアがパッと見裸体に見えかねないボディースーツを纏っている。顔をうまく映さずにいるジャケットやブックレットの女性は、実はヴィクトリアなのでは?という想像もしてしまう。
ブルーレイは、今年3月のパリ公演を収録した映像だ。約46分10曲というサイズはライヴのダイジェスト版だが、それでも今のノリにノッている彼らを堪能できる。ステージパフォーマーとしては、ダミアーノとヴィクトリアが頭ひとつ抜けている印象があったが、ここでは加えてトーマスのギターが映えまくっている。終盤では10数人の女性オーディエンスがステージにあがって踊っていたが、モデルっぽい人ばかりだったので、サクラかなと思った。
わたしは、12月3日の公演に足を運ぶ予定。準備は、整った。
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